バックナンバー 2009年6月

湯沢町を拠点にフリーバスガイドとして活躍している「にいがた観光カリスマ」なぐも友美さん。

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大観光交流年の今年、天地人ブームの影響もあって観光客が増えていると話す。

村上ふかん.jpg(臥牛山「お城山」からの眺め)

こうした中、ブームに左右されない人気の観光スポットになってきた「村上」を、なぐもさんが訪ねた。村上を元気にする中心人物が吉川真嗣さん(45)。村上らしさを取り戻そうと、昔ながらの家屋「町屋」の再生に取り組むと、町屋を利用した人形さま巡り(3月)や屏風まつり(9月)といったイベントが生まれた。今では、2つのまつりを合わせて10万人以上の観光客を集めるまでになった。こうした取り組みが評価され、吉川さんは全国の観光カリスマの1人としても活動している。

吉川真嗣.jpg  町屋再生.jpg

「全国から大勢の人がやってきて町屋をほめちぎってくれたら、住む人たちが大切なものなんだとその価値に気づいていった。だんだんと誇りを持ちながら街が活気づいてきた」と吉川さん。さらに「いきいきと生きる人がいて、その町の人が直接、来てくれた人と触れ合うというおもてなしがあることが大切だ」と話す。実際に町屋巡りをしてみると、その魅力が分かる。

ガイド池田さん.jpg  市民ガイド.jpg

<村上市観光ガイド会> 0254-53-2258

★ガイド1人につき料金2,000円(終日の場合3,000円)★ガイド1人で団体20人まで

市民ガイドの1人、池田恵一さん(村上堆朱直売店「池田屋」のご主人)の案内で、2時間の街歩き。7軒の町屋を巡った。お菓子屋さん、お茶屋さん、酒屋さん・・・。その歴史や特徴に違いはあるが、どこに立ち寄っても同じように観光客を迎え入れてくれる。町屋に住む人たちが直接、訪れた人と話し、町屋の歴史や特徴について教えてくれる。100年以上使っているという金庫、独特の高い吹き抜けと天窓、大切に保管された家紋つきの提灯、180年以上前から人が行き交っている土間・・・。こうして町屋を巡ると、市民ガイドさん、町屋のお母さんたちに、また会いに来たくなる、そんな思いにさせられる。これが、村上のおもてなしだ。

茶店のお母さん.jpg 酒店のお母さん.jpg

街には「黒塀通り」がある。市民グループが募金を集め、手作りで昔ながらの黒塀の街並みを復活させた。その取り組みは、国の都市景観大賞「美しいまちなみ大賞」を受賞。いまや村上のシンボルになっている。さらに、村上を代表する観光資源が瀬波温泉。日本海に沈む美しい夕日もまた、観光客へのおもてなしの1つだ。

黒塀.jpg  瀬波の夕日.jpg

全国的に市民ガイドの取り組みを始めた観光地はいくつかあるが、村上のように行く先々の人たちが直接観光客に語りかけるかたち、市民みんながガイドになっているような観光地は少ない。一歩先に進んだ成功例といえるのではないか。県内でも南魚沼市旧塩沢町で、村上を参考にした取り組みが始まっているという。かつて観光地では、ハード面、「ハコモノ」と呼ばれる観光施設の整備が重視されていたが、ここ数年で、「地元の人たち」が観光客にどう接するかといったソフト面を重視する傾向が見られる。観光地の意識改革だ。新潟は大観光交流年。各観光地それぞれオリジナルの「おもてなし」で、より多くの観光客に新潟の良さを知ってもらいたい。今年もいよいよ、夏の観光シーズンが本番をむかえる。

いま注目のエコカー。国の優遇措置(減税、補助金)が追い風となり、販売台数を伸ばしている。

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現在は、電気の力でスタートし、ガソリンエンジンの力を合わせて加速するハイブリッドカーが主流。しかし、電気自動車の時代もすぐそこに来ている。長岡市の本田昇さん(62)は「てづくり電気自動車」で普及活動に取り組んでいる。

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本田さんは、自宅から職場まで約2.5キロの距離を、愛車の「てづくり電気自動車」で通勤している。「最初は不安だった。止まるかもしれないし・・・」と本田さん。でも今では、そんな不安はない。世の中の動きをとらえ、興味を持ったことにトコトン挑戦するのが本田さんのモットー。エコカーもその1つだった。そこで去年9月、山梨県で開かれた電気自動車づくりの研修会に参加。すると、即実行に移す。廃車されるはずの軽自動車を友人から譲り受けると、燃料タンクやエンジンなどを取り外して自分で車を解体した。

解体.jpg(左写真:解体中の車)

使える部分はそのままにし、改造するための部品のほとんどを海外から取り寄せ、ガソリン車から電気自動車に改造した。改造費用は約100万円。実質2週間あまりで1人で作り上げた。さらに、今年1月には車検を取得し、公道での運転も可能になった。

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最高時速は80キロ程度。坂道でもらくらく走る。遠出にはむかないものの、本田さんのコンセプトはあくまで「ちょい乗り」だ。なぜ、電気自動車なのか・・・?

局舎前.jpg(左写真:UX局舎前で生放送)

CO2の削減が一番大事な課題。さらに、化石燃料の限界はあと40年あまりといわれ、燃料は高騰するばかり。そのため、まずは素人の自分でも電気自動車をつくって走らせることができるという姿を見てもらおうと始めた。てづくり電気自動車のノウハウを生かし、広島の会社と共同で電気自動車に改造するためのキットを開発し販売。クリーンなイメージを持ちたいという花を運ぶ輸送会社など、現在、受注は4台。反響は徐々に広まっている。

試乗.jpg

(上写真:てづくり電気自動車を試乗する小山アナとコメンテーターの新潟大学 吉田教授)

運転中.jpg(左写真:運転は小山アナ)

エンジン音がなく、とにかく静かにスーッと動き出す。今後、普及させるための課題について、本田さんは、バッテリーの値段の高さと充電環境の整備をあげる。電気自動車用バッテリーの開発が進み、町のスーパーやコンビニなどで手軽に充電できるような状況になったとき、ようやく電気自動車の時代になるのではないかと本田さん。今後も活動の手を止める気配はない。

国は今、景気回復と環境対策の両面でエコカー優遇措置に乗り出している。これまで化石燃料のほとんどを輸入に頼ってきた日本にあって、電気自動車なら、エネルギーの自給自足という面でも期待できるかもしれない。エコカーはまだ、端緒に付いたばかり。今後の国の政策と、それに伴うメーカーの動き、エコカーのどんな未来像を描いていくのか注目される!

<てづくり電気自動車>本田昇さん 0258-36-4716

              ホームページ http://www.loop8.jp

野菜ソムリエの木村正晃さんが訪ねたのは、加茂市のキュウリ生産者、塩野孝次さん(62)。

木村かじる.jpg 塩野さん.jpg

 加茂市は県内で最も古いキュウリの生産地、明治時代初頭から始まったといわれる。この地域で、塩野さんら生産者6人が作り続けている昔ながらのキュウリがある。その特徴は白い粉。ブルームと呼ばれるもので、もともとキュウリが持っている性質の1つ。ブドウに付く白い粉と同じもので、決して珍しいものではなく人体への害もない。「気温が高くなると人間で言えば汗をかくようなもの。この粉で身を守っているような感じ」と塩野さんは説明する。

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しかし今、市場に出回っているのは皮の表面がピカピカしたキュウリがほとんど。白い粉が出る昔ながらのキュウリを「ブルームキュウリ」というのに対し、ピカピカのキュウリは「ブルームレスキュウリ」という。栽培時に虫の影響を受けずらいというブルームレスキュウリが登場した当時、ブルームキュウリの白い粉が農薬と誤解された上に、見た目でもピカピカしている方が鮮度が高いのではないかと見られ、市場では「ブルームレスキュウリ」が主流となっていった。

比較.jpg  

加茂市のキュウリ生産者たちも一時、白い粉が出る昔ながらのキュウリの生産をストップ。ピカピカしたキュウリのみを生産していた。ところが約13年前から生産が復活した。なぜ、復活したのか?

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長岡中央青果の鈴木圭介会長から「また昔ながらのキュウリを作らないか」という打診を受けたのがきっかけだった。生産者たちが集まり、意地でまた作っていこうじゃないかということで、生産を復活させた昔ながらのキュウリに「加茂の意地」と名づけた。

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復活の立役者となった鈴木会長は「野菜には商品、植物、食べ物という3つの顔がある。今は商品としての顔が一般的。大事な食べ物としてキュウリを見ると、考え方はずいぶんと違うはずだ」とし「消費者は生産者に正当な対価を払う必要がある」と指摘する。

単一化.jpg (スタジオ生出演の野菜ソムリエ木村正晃さん)

商品としての顔が一般的となっている野菜。自立していくために生産者たちは、生産効率を重視して市場が求める野菜を多く生産する。その結果、野菜が単一化しているのが現状。野菜ソムリエの木村さんは、こうした中で加茂市のキュウリ生産者たちが作り続けている昔ながらのキュウリから学べることがあるはずと話す。昔から野菜は人間の生活と深いかかわりを持ってきた。

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春夏秋冬、旬の野菜にはそれぞれ役割がある。栄養面や価格の違いがよく言われるが、消費者が野菜のこうした面を知ることが大事なのではないか。価格の安さだけを求めたり、安全安心をただ叫ぶだけではなく、こうした意識を持つことで、生産者との絆を深め距離が縮まるのではないか。そのことが、伝統的な食文化を守ることにつながるのではないか。木村さんは「生産者が自分の作った野菜がこうなんだと消費者に話す機会が少ない。野菜ソムリエという立場で生産者の声を代弁するなどして、消費者との距離を縮める役割を果たしたい」と話す。

「加茂の意地」(ブルームキュウリ)<問い合わせ>長岡中央青果・JAにいがた南蒲

県の調査によると、県内9割の商店街で売上高が減少しているという。今後の見通しも、停滞や減少と答えた商店街が97.3%にのぼる。各地の商店街が厳しい状況に置かれているのは事実だ。こうした中、かつての賑わいを取り戻そうと各商店街は頑張っている。

三条5商店街.jpg

人口約10万人の三条市には「東三条」「一ノ木戸」「昭栄通り」「中央」「四日町」5つの商店街がある。それぞれが個性的で、しのぎを削って発展してきた。しかし近年、郊外店の利用者が増えたことに加え、商店街の集客力に貢献していた大型店の閉店や、5年前の7.13水害のダメージなどで、シャッターを閉めたままの店が目立つ。

東三条商店街.jpg

水害から5年。氾濫した五十嵐川の護岸工事はこの夏に終了する予定で、ようやく復旧作業にもめどがたち、商店街でも未来を見据えた新しい取り組みが動き出した。

7.13水害.jpg 復興へ.jpg

車に貼る.jpg宅配.jpg  

4月にスタートしたのが「さんじょう ご用聞き笑店街」。電話、FAX、インターネットで注文を受け付け商品を宅配するサービス。毎日買い物に出かけられない高齢者や子育て中の人たちに喜んでもらった笑顔を見て、商売する側も笑顔になろうという意味を込めて名づけられた。三条市が強力にバックアップして国の補助金も利用している。購入できるのは、現在加盟している19店舗の商品。配達する担当者は、スーパーのほか、酒、米、パン、家庭用品、花などの各店舗を回って商品を集荷し、注文者の自宅や会社に配達する。料金は注文した商品の代金に宅配料が加わるが、商品何品でも宅配料は1回300円だ。江戸時代から伝わるという昔ながらの「ご用聞き」サービスを取り入れたのはなぜか?

出向いていく.jpg(左写真:UX坂井記者/丸山会長)

ご用聞き笑店街の丸山敏雄会長(家庭用品センター「マルチョー」社長、東三条商店街会長)は、商店街に来てくれるお客さんを待つばかりではなく、ご用聞きを通じて商店街が出向いていくことが必要だと考えている。丸山会長は「お母さん、きょうはおしょう油ない?お酒きれてない?とか、昔ながらの交流、会話ができるご用聞きを」と話す。消費者と商店街の顔の見える関係を築こうとしている。配達エリアは当初、約7800世帯が対象だったが、たった1ヵ月で約19,000世帯にエリアを広げた。特に高齢者からの評判の声が大きいため、高齢者支援の役割をもっと充実させようと、地元の福祉団体やNPOとの連携も模索中だ。

<さんじょうご用聞き笑店街>☎0256-46-8350 

           ホームページ http://www.sanjo-machinaka.com/mall/