バックナンバー 2010年5月

   消防法により、全ての住宅に設置が義務付けられている火災警報器。

新潟県では 来年の5月末までに設置が必要。期限まであと1年と迫っている。

しかし、案外知らない人が多いという。

義務化の理由はもちろん、住宅火災による死者をなくすため。

 

モデルハウス①.jpg モデルハウ②.jpg

 

スタジオではミニチュアのモデルハウスを使って実験。

火事よって住宅に煙が充満していった。

煙は高温、さらに有毒ガスを含む。

火事では煙に巻き込まれて亡くなる人も多い。

建物火災で亡くなる人の 7割以上が住宅火災。その半分以上が「逃げ遅れ」。

そうならないように、警報器はいち早く煙を感知し

音で火事の発生を知らせてくれる。

警報機.jpg

全国的には、首都圏を中心に多くの地域で、すでに義務化。

普及率は52%で、半数を超えている。

しかし、県内の普及率は・・・ 29.7%。 全国で41位。

普及率のアップのため、地域の消防では工夫をこらした取り組みを行っている。 糸魚川火事.jpg 糸魚川補助.jpg

糸魚川市の場合。普及率は、県内2位の57.5%!

高さの理由は去年9月、全世帯に配布された2000円分の購入補助券。

きっかけは 去年春、1人がなくなった介護施設のの火事。

その後も大きな火事が続き、市民に不安が広がったという。

補助券の有効期間中、全世帯のおよそ4分の1が使用。

その結果 配布前にくらべ、設置率が、なんと3倍になった。

 

上越消防では、オリジナルのマスコットキャラクターを考案。

ジュウケー.jpg

その名も「ジュウケーレンジャー」

メンバーは、制服を着た「ジュウケーくん」

妹の「ミハリちゃん」、そして「消すゾウくん」の3人。

頸北消防署の職員が考え、衣装も手作り。音楽もオリジナルだ。

親しみやすいキャラクターが、普及率アップにつながれば・・・

保育園を回ったり、イベントに出演したりしている。

 

そして県内の普及率ナンバーワンは 小千谷。なんと63.8%!

小千谷無料.jpg小千谷意識.jpg

これまで、自主防災会や町内会で共同購入を行うなど、

積極的に普及をすすめてきた。

中越地震を経験し住民の防災意識が高いことも影響している。

さらに火事で亡くなる人の中で 多いのが高齢者であることから

消防職員が一人暮らしのお年寄りの家を訪れ、無料で警報器を設置する。

社会福祉協議会や消防団と連携した取り組みだ。

 規定の場所以外でも、つけたほうがいいと思う場所に取り付ける。

 

地域全体で取り組むことに意義がある。

特に住宅街では全ての家に設置されることで

万が一の際に延焼を防ぐことにもつながる。

ではなぜ、県内の普及率は伸びないのか。

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理由の一つが県内の住宅環境。

比較的大きな家の多い県内では

設置が義務付けられている「寝室」だけでも、親、子ども、祖父母などの分を

考えると数個の警報機が必要になる。その分費用がかさむからだ。

 

しかし最近は企業が大量生産を始めたので以前の半分くらいまで

価格が下がってきた。1個当たりおよそ3000円。特売だと2500円の時もある。

ホームセンターでは 今年に入って売り上げが伸びているという。

  今後 期限が近づくにつれ、商品が不足する可能性もあるため

今から準備したほうが安心かもしれない。

 

「義務化までまだ1年ある」という考えも普及が進まない理由の一つ。

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住宅火災100件あたりの死者数は設置なしの場合「7.7人」。

設置ありでは「2.4人」と3分の1に減るというデータもある。

県内でも 実際に警報器で火事にならずにすんだという例も多い。

 義務化まで 1年あるといわずに 早めの設置がおすすめといえそうだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

県内有数の米どころ・魚沼市。

街中の工場の一角になみなみと水がたたえられた場所があった。

そこで栽培されているのが「魚沼わさび」

 

わさび田.jpg 魚沼わさび.jpg

狙うは新たな「魚沼」の名が付いたブランド品だ。

を聞きつけ、自分の店でも使うようになった野菜ソムリエの木村正晃さん。
の鮮烈な、みずみずしい辛味はお墨付きだ。

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栽培しているのは魚沼わさび苑。実は親会社は地元のコンクリート製造会会社。およそ4年前に栽培システムを購入し栽培を始めた。

不況.jpg異業種参入.jpg

その背景にあったのは・・・・「不況」。

本業の売り上げを支えてきた公共事業の減少により売り上げも減少。

新たな事業展開を模索したところ、目をつけたのがわさびだった。

いわゆる異業種参入だ。

わさびは植え付けから収穫までは1年半。

区画ごとに植え付けの時期をずらし通年で出荷できるようにしている。

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栽培には農薬などは使ってはいけない。それだけに重要なのは「水」。

地下40メートルの井戸を2本掘り

八海山をはじめとした越後三山の伏流水を使っている。

わさびの生育に必要な水温は10度から15度。

この伏流水は年間を通して11度前後とまさに最適だ。

出荷量は年間8000株から始まり、3万2000株に増えた。

目指すは更なる販路の拡大。

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しかしそこにはライバルが。

それは、静岡や長野など有名どころの産地。

東京・築地市場に並んだ場合は4倍ほどの値段の差がつけられてしまうという。

そこで選んだ戦略が地産地消。

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地元のスーパーや食品メーカーと商品を開発、販売。

さらに料理店とは直接取引し鮮度にこだわったわさびを届けている。

地産地消のなかで認知度を上げ

狙うは、新たな「魚沼」の名を冠したブランド品だ。

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不況の最中「魚沼わさび苑」のように、建築関係から農業への

異業種参入は多い。

本業が不況の影響を受けた場合に売り上げを補える分野に参入し、グループ化を図る企業が増えている。

一方で、採算ベースに乗せることの難しさも一つの課題となっている。

事実、魚沼わさび苑も設立から4年余り経つが、現在も赤字。

今後1~2年で黒字化を計りたいとしている。

一方、異業種参入が進むことで、これまでなかった作物が栽培されるなど消費者にとってはうれしい側面もある。

今後の取組みに注目したい。

 

 

 

 

 

 

農家の収入が自給に換算すると

2007円は179円、2008年は325円という現状。

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農家の所得を支え、食料自給率の向上につなげようと始まった

戸別所得補償制度。

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減反への参加を条件に全国一律の基準で、補助金が支給される。

コメを作る農家に対し、10アールあたり、1万5000円を支給。

さらに、コメの販売価格が、過去3年の全国平均を下回った場合、

その差額が上乗せされる。2段がまえの手厚い制度だ。

 

しかし、県内の農家を取材すると意外な反応が・・・

 

意外な反応.jpg 参加しない.jpg

 

コメのトップブランド、魚沼産コシヒカリを作る南魚沼市。

5月下旬から始まる田植えを前に、準備が進んでいた。

この日、集会所に集まったのは兼業農家を中心とする、およそ30人。 

JAの担当者に提出しているのは、戸別所得補償の申請書だ。

 その場で、説明を受けて記入する農家も多く、

制度の浸透は、いまひとつといったところ。

しかし、この集落ではほとんどの農家が参加を決めた。

 

ほとんど参加.jpg説明会.jpg

 

魚沼地域では、山の斜面を使った棚田も多い。

 豊富な雪解け水を使い、中山間地で

無農薬のコシヒカリを作る農業法人も戸別所得補償への参加を決めた。

しかし、新制度のもとで、コメの価格がどのように推移するか、

気にかけている。

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コメの値段が下がり続ける中、いまだに魚沼産コシヒカリは

ダントツの高値で取引されている。

戸別所得補償では、コメの値段が下がった場合、

全国平均をもとに、その差額を補てんする。

しかし、高値の魚沼産コシヒカリは大幅に値を下げる恐れがあり、

全国平均をベースにすると赤字を補てんしきれない可能性があるという。

農林水産省は、すべての農家に参加を呼びかけているが、

県内の申請は、今のところ5件のみ。

田植えが終わる今月下旬ごろから、増えるとみられている。

 

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「この制度でしばらくは続けてほしい」

「まだ何がいいかわからない、暗中模索」

「参加しなくてもいいと思ってる」

 「そんなに期待はしていない」

「なんかやっぱり希望が持てない、若い人が喜んでするような農業であればいいんだろうけど・・・」

 

農政の大転換となる新制度を受け入れながらも

農家は、いまだ将来像を描けないでいる。

 

農政に関してよくいわれるのが「猫の目農政」、

国の政策がころころ変わるという意味で

農家は、方針が変わるたびに苦しい思いをしてきたという気持ちが強い

戸別所得補償もまたすぐ変わるんじゃないかという見方も強い。

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重要なのは「次の担い手」

県内農家の平均年齢、5年前の時点ですでに65歳を超えてる

70歳のある農家は所得補償をしてもらっても、

体には限界があると話している。

今回の制度では、所得補償、今の助けにはなるとしても

将来どのようにつながっていくのかビジョンは見えない

 

若い人が農家のあとを継ぐ、農業という仕事をしたくなる仕組み作り

ひいては、消費者として、安い輸入物に目を奪われるだけではない

姿勢も求められている。

 

 

 

1976年10月にオープンした西堀ローサ。

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売り上げはピークは50億円余り

しかし、近年は郊外型の大型ショッピングセンターの進出に押され

テナントの撤退が相次ぎ売り上げは10分の1まで減少。

去年7月に一新された経営陣は「タダでもいいからテナントに入ってもらい

シャッターを開けなければ」というところまで思いつめていた。

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まさに、ここ数年の姿は「シャッター通り」。

当然、新たな出店交渉は困難を極めた。

出店交渉にあたった担当部長は「アポを取って会うことすらできなかった」という。

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出店にあたる内装工事の費用を抑える工夫をするなど

粘り強い交渉の末に勝ち取った出店。

新たに23店舗の出店が決まり、40のテナント全てが埋まり

再スタートを切ることが決まった。その多くが新潟初出店。

かつての自社のリサーチでは古町出店は「×」としながら

交渉を経て出店を決めた店もあった。

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そして迎えた4月23日 午前10時。

数年ぶりに全テナントが埋まった西堀ローサが再スタートを切った。 

予算をかけず、セレモニーはなし。

しかし、セレモニーの必要を感じさせないほどの客足を見せた。

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かつてローサに対しては

「若い女性向け」というイメージが強く、そのことが余計に客足を遠のかせた。

再オープンに当たっては、男性や主婦層など幅広い客層を対象とした

店を揃えた。

10日余りたったゴールデンウィーク中も大勢の買い物客の姿が。

「店員はシャッターが開いたことが大きいのではないか」と話す。 

再スタート後最初の週末は、ローサ全体で

これまでの3倍から4倍の売り上げになった。

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しかし、古町を取り巻く環境は依然として厳しい。

来月の大和新潟店の閉店。

そして、「WITHビル」から

ほとんどのテナントが撤退してしまう。

古町全体の客足が減ってしまう可能性がある。

今、客足が順調なのは新規オープンということもあり当たり前のことともいえる。

今後の課題は、大和撤退後、どのような仕掛けをしていくか。

西堀ローサ自体としては、当然、リピーターの獲得、テナントの充実など。

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さらに「まちなか」全体としては、無料駐車場の設置などの要望の声があるが

現実的ではない。市が検討しているLRT(次世代型路面電車)の導入や、

レンタサイクルの活用などが現実的な対策。

さらに、商店街全体で、ノウハウを活用しつつ、

ファン作りをしていかなければならない。

 

西堀ローサの再スタートは「まちなか」復活のきっかけとなるか。

今後が注目される。

 

 

去年、全国的に広がった「戦国」ブーム。

大河ドラマの舞台になったこともあって、県内でも大いに盛り上がった。

ブームが県内にもたらした効果は大きく、ドラマの舞台となった市町村を中心に観光客は増加。スキーや温泉に訪れる客が減る中、名所・旧跡は大幅に伸びた。

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このブームを1年で終わらせるのはもったいないと

各地で新たな取組みが始まっている。

 

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4月から南魚沼市で始まった「戦国EXPO」!

その名のとおり、戦国時代をテーマに、甲冑やイラスト、

ゲームやフィギュアなど様々な分野のものを展示している。

来場者は家族連れはもちろん、

若い女性の姿も。

戦国武将にあこがれる「歴女」が話題になっている

来場者は、「こんなにすごいと思わなかった」と感想を語るという。

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旅行代理店のパンフレットにも「戦国武将」の文字。

旅行代理店JTBはゲーム制作会社のカプコンとタイアップし

戦国武将ゆかりの地を回るツアープランを売り出した。

県内では上杉謙信ゆかり地を回るコースなどが、「歴女」やグループ旅行に人気だという。

一方、南魚沼市の雲洞庵は直江兼続が少年時代に上杉景勝とともに

学問を学んだ地として一気に有名になった。

参拝客は例年5万人ほど。しかし、去年は一気に膨れ上がった。

その数なんと48万人!

今年も例年の数倍の参拝客が見込まれていて

以前、来たことがある人が大河ドラマを見て再び訪れる姿も見られる。

住職は 「ブームだけでなく禅寺のよさも感じて欲しい」という。

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まだまだ終わらない戦国ブーム。

その中で、「次の仕掛け」として始まった「戦国EXPO」。

その裏にある「狙い」。

それはブームを通じた「地域おこし」だ。

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ブームで掴んだ観光客を逃がさず、むしろさらに呼び込み、町の更なる活性化につなげようというもの。中心となっているのは市民の有志。みな、自分の仕事と掛け持ちで、スタッフを務めている。

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一方、観光に欠かせないのは「食」 

湯沢町のNPOの呼びかけで湯沢町や南魚沼市の加盟各店が

上杉家が戦に臨む際の食事をモチーフに

地元の食材をふんだんに使った特別メニュー

「越後お発ち飯」を提供している。。

やはり、県外からの観光客に好評だという。

 

一方、行政も取組みを始めている。

上越市では

上杉謙信、景勝など、上杉家にまつわる企画展示会を開催。

7月にはさらにグレードアップして常設展を始める予定だ。

ブームから「地域おこし」に。

そんな取組みが各地で続いている。

 

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このブームの背景には従来の有名な武将だけでなく、脇役のような人物にもスポットが当てられている点や、女性の視点も交えられていることに特徴がある。ブームを支える「歴女」の存在も大きい。

大河ドラマなどでも「地方から中央を見る」ようなストーリーが

共感を呼び、今の社会状況にも合っているのかもしれない。

また、武将にあこがれる姿は、現代社会の「リーダー」が不在であることの投影かもしれない

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今回のブームを通じて、地域の財産の掘り起しにもつながっている。

一過性で終わらない地域おこしの取組みが期待される