トチオンガ-セブン

プロデューサーからのメッセージ

TVシリーズ『炎の天狐 トチオンガーセブン』が製作に至った最大の理由は、主人公であるヒーロー・トチオンガーセブンのヴィジュアルが、ピー・プロ作品研究家である私の大好きな風雲ライオン丸、鉄人タイガーセブンを想起させるものに他ならなかったからに相違ありません。もしこれが凡百あるローカル・ヒーローの、“ライダー的”、“スーパー戦隊的”なものであったなら、私は目もくれなかったでしょうし、事実これ以前には興味も示しませんでした。唯二、秋田県の『超神ネイガー』と、沖縄県の『琉神マブヤー』の独創性は高く評価しますが、私個人の琴線に触れるものではありませんでした(と言うよりも私如きの出る幕もない程、完全に世界観とビジネス・スキムが構築されていました)。

そんな折、UX新潟テレビ21の今井大介プロデューサーと知り合い、“海外にもアピールする新潟、自局発のキャラクターの開発を……”というお話になり、海外で評価の高い“Jホラー”ジャンルの企画、ドラマ『霊魔の街』を弊社と共同で企画開発する運びとなりました。ですが、予算や力量的に『霊魔の街』だけでは通常のTVドラマ枠1クール13本を埋めることができません。そこで「この際、例の『トチオンガーセブン』もTV化しちゃったらどうですか?」と、口に出したのがすべての始まりでした。言わば『トチオンガーセブン』は『霊魔の街』の用心棒、頼もしい応援部隊として呼ばれた形になります。

その後、原・著作者で自らスーツを開発して演じる、毘沙門堂社長の星知弘さんとお会いしたのが昨年の12月末。僅か4か月後の本(’17)年4月17日(土)にはクランク・インしていたというのですから、トントン拍子で話は進んでいったと言えるでしょう。それも、星さんと私の中で「ピー・プロ魂」を共有できたからで、特段混み入った話し合いや意見の喰い違いなどは全くありませんでした。トチオンガーセブンや敵・蛇王一族の怪人、クモ魔獣人等々のスーツ、ぬいぐるみ(着ぐるみ)は星さんの玄人はだしの造型力で完備されましたが、さしもの星さんも“あぶらげ”にかけては超一流の腕前を持っていても、映像創りは初めてです。そして、決して予算も潤沢とは言えません(何せ星さんおひとりの出資ですから限界があります)……。そこで私が『THE BATTLE C ATS バトルキャッツ!』(’08年)や『都市伝説バスター』(’14年)等々の低予算映画・ドラマで培ったノウハウをすべて注ぎ込むことで、その問題をクリアーしました。何よりも今後が期待される天才・鬼才監督の荒木憲司さんに監督をお引き受け頂けたことでその勝利を確信しました(実際、荒木ワールド炸裂の、予算以上の映像に仕上がったものと自負しております)。

主演は、星さんたっての「ヒーローはおじさんであるべき!!」という厚い言葉の熱を受け、星さんご自身に。ヒロインのミッチー山古志も、まだTV化の話など夢のまた夢だった頃から、星さんの情熱にほだされ地元のショーやイベント、保育園などを一緒に廻っていた、地元・新潟県のタレント・長島あさこさん(今作を機に「橘 亜実」に改名)に決定。「東◯シンデレラ」にあやかり、「この作品からもうひとり、ニュー・ヒロインを誕生させよう!」というスローガンの下オーディションを行い、ミッチーの妹・ジュン役に潮めぐみさんが選ばれました。

その上で、大のプロレスファンでもある星さんが懇意にされていた、『プロレスの星 アステカイザー』(’76年)の主人公・鷹羽 俊ことアステカイザーを演じた島村美輝さんにミッチー・ジュン姉妹の父親・山古志博士役をお願いしました。ここまできたら私も伝家の宝刀を抜かざるを得ません。そこで、私が『イナズマン』(’73年)の同人誌を作って以来のお付き合いとなる、伴 大介、飯塚昭三両氏をお呼びしました。お二人はキカイダー/ハカイダーであり、イナズマン/帝王バンバであり、(二代目)バトルコサック/サタンエゴスという間柄(?)でもあります。さらに、さまざまなご縁から、『宇宙刑事シャリバン』(’83年)、『時空戦士スピルバン』(’86年)の、’80年代を代表するヒーロー俳優の渡 洋史さんにも特別出演頂ける運びとなり、想定以上の豪華キャストが実現しました。隠れ豪華キャストとしては、犬魔獣人の声の山中一徳さん。『世界忍者戦ジライヤ』(’88年)では、飯塚さん演じる頭領・鬼忍 毒斎の忠実なる部下・カラス天狗の声を演じていらっしゃいました。今回、久方振りに飯塚さん配下として働く運びとなった訳です。

その他、新潟県三条市出身のアーティスト・タレントの音井ののさんが第3,4話にゲスト出演すると同時に、ミッチーの衣裳デザインも担当しています。同じく新潟県発のアイドル・RYUTist、シンガーソング・ライターの真島 梓ちゃんが番組ミニコーナーの挿入歌を担当。新潟色も色濃く反映されています。でもなんといっても最大のトピックスは、第6話にご本人役でゲスト出演される髙見 真二/長岡市副市長(’17年8月現在)でしょう。現職の副市長が堂々たる演技をご披露されているので、ここは長岡市民ならずとも必見です。

このようにみどころ満載で完成したTVシリーズ『炎の天狐 トチオンガーセブン』をぜひ! 某かの機会にご堪能頂ければ幸いです。

岩佐 陽一