十日町市で、娘に「殺してくれ」と頼まれた81歳の父親が娘の首を絞めて殺害した事件の判決公判が開かれ、新潟地裁は父親に執行猶予付きの判決を言い渡しました。

起訴状などによりますと、富井正康被告(81)は2024年11月、娘のめぐみさん(当時51)に依頼され、作業小屋で首をロープで締め付け殺害したとして嘱託殺人の罪に問われています。

初公判で、富井被告は「間違いありません」と起訴内容を認めていました。6日の判決公判で、新潟地裁の小林謙介裁判長は「結果は重大で、心中を決意した点は早計であったことは否定できない」と指摘。
その一方で、「被害者が浪費による借金を重ね歯止めが効かないうえ、人間関係にも問題を抱えていたことは明らか」「本件の経緯には同情の余地がある」などとして懲役3年、執行猶予5年の判決を言い渡しました。