2024.11.12『マイナ保険証』医療機関からも不安の声…県内での利用率は2割以下【新潟】
健康保険証の新規発行が間もなく終了
12月2日に健康保険証の新規発行が廃止されます。厚生労働省は、マイナンバーカードと健康保険証を紐づける『マイナ保険証』の導入を進めています。しかし、県内の医療機関からは、トラブル時の対応などで不安の声があがっています。
マイナンバーカードは、オンラインなどで手続きをすると医療機関や薬局で健康保険証として利用できます。新潟市中央区のこばやし内科クリニックでは、2022年から受け付けに“顔認証付きのカードリーダー”を設置しました。
■柿木哲哉記者
「マイナンバーカードのかざし機を使用してみますと、本人確認で顔認証か暗証番号が求められました。顔認証を押してみると・・・続いて個人情報提供の同意のボタンを押すと、ものの数十秒で認証できました。」
マイナ保険証は、過去の医療情報を共有できることが大きなメリットです。
■こばやし内科クリニック 小林義昭院長
「(患者が)お薬手帳を忘れてきた場合に助かる。きれいに出ているので見やすい。」
厚労省によりますと、マイナ保険証の県内の利用率は9月末時点で18.74%。こちらのクリニックでは、利用者は増えていますが、今のところ全患者の1割ほどにとどまっています。
■マイナ保険証を利用
「すぐ終わるし、スムーズに負担なく使えてますね。」
「マスクしても確認してくれるので、逆にびっくり。」
■マイナ保険証の登録なし
「まだ登録していない。忙しさを理由に後回しにしている。
「悪用されるとクレジットカードと同じくらい怖い。」
一方、医療機関で受け付けをする際、顔認証がうまくいかなかったり、暗証番号を忘れて手続きができないなどのトラブルが全国で発生しています。小林院長によりますと、カードリーダーでエラーが発生し、受け付けができなくなったことがあったといいます。
■こばやし内科クリニック 小林義昭院長
「この先、大丈夫かなというのはある。(トラブル時に)本人確認が戸惑うかもしれない。最適化された今のままでいいのでは、マイナンバー入れる必要はないのかなと思う。」
保険証の新規発行は12月2日に廃止されますが、現在の保険証は有効期限内であれば使用できます。また、マイナンバーカードを持たない人や健康保険証と紐づけていない人などには、「資格確認書」が保険証の有効期限が切れる前に送付されます。
厚労省は、よりよい医療を提供するきっかけになるとして、マイナ保険証の利用を呼びかけています。