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2024.10.23【中越地震から20年】奇跡の救出-隊員が語る真実 優太の成長【新潟】

【中越地震から20年】奇跡の救出-隊員が語る真実 優太の成長【新潟】
隊員が語る真実
10月23日午後5時56分、中越地震の発生から20年が経ちました。全村避難を経験した長岡市山古志をはじめ、被災地では犠牲者を悼み、黙とうが捧げられました。能登半島地震や9月の豪雨被害など、各地で災害が相次ぐ今、教訓を語り継ぐことが求められています。

「(隊員が屋根の所へ)余震には注意して活動しろ!」新潟市江南消防署で後進の指導に当たる、針貝利一さん。かつて特別救助隊の隊長を務めていた、中川和行さん。2人にとって、忘れられない現場があります。

今も多くの人の記憶に残る、奇跡の救出。中越地震の揺れで、長岡市妙見町の斜面が大規模に崩落。通りかかった1台の車が、巻き込まれました。皆川貴子さんと2歳の優太くん、3歳の真優ちゃん。親子3人を乗せた車の先端部分がわずかに見えていました。
地震発生から4日後。最新装備を持った東京消防庁ハイパーレスキュー隊が現場へ。斜面のふもとで後方支援にあたっていた中川さんは、過酷な状況に直面していました。

■(当時)特別救助隊隊長 中川和行さん
「捜索している間も余震が続いていて、いつ(岩が)崩れるかわからないところで全員が救命胴衣を着ていた。大きな地震が来た時は川に飛び込めと、(崩れて来た)大きな岩に当たるとけがや大事故につながる。」

埋もれた車のそばで隊員が呼びかけを行った、そのときー
中から聞こえてくる、かすかな声。土砂に飲み込まれた車のボディーと岩の間に偶然できたわずかな空間に、優太君が立っていました。「待っててね、待っててね」周辺が崩れないよう、救助は手作業が中心。テレビの前で、奇跡を信じました。

そしてー
■木村記者
「今、救出されました。今、救出されました。お子さん、レスキュー隊員の方が大事に大事に抱え上げました。」

約92時間ぶりに救出された、優太君。小さな命は、地震から立ち上がろうとする人たちに勇気を与えてくれました。

■(当時)特別救助隊隊長 中川和行さん
「隊員が寒かったので、自分が着ている服をかぶせたりしながらリレーで手渡しで下まで下ろしたという感じ。私は下の方に、生きていてくれて良かった。」

当時、県の消防防災航空隊に所属していた針貝さん。ヘリコプターから地上に降り、優太君の救助に携わりました。

■江南消防署で後進の指導にあたる 針貝利一さん
「優太君が乗ったタンカをフックにかけてつり上げた。みんなが頑張って助けた、本人も頑張って助かっている、そういう奇跡を早くつないで、しっかりと命のリレーをしたいなと思っていた。」

奇跡の救出から20年―
その瞬間を見届けた隊員たちが、今伝えたいことはー

■(当時)特別救助隊隊長 中川和行さん
「こういう仕事をしていて、助けることができたというところで、いつか会えたらいいかなと。」

■江南消防署で後進の指導にあたる 針貝利一さん
「みんなが頑張って助けた、優太君も頑張って助かった。それを大事に1日1日、本当に後悔のないように生きてほしい。」
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