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2022.11.02【争点を解説】新発田市女性殺害事件の裁判 被告「記憶にない」関与を否定【新潟】

【争点を解説】新発田市女性殺害事件の裁判 被告「記憶にない」関与を否定【新潟】
被告人質問の様子
 新潟県新発田市で2014年、当時20歳の女性をわいせつ目的で連れ去り殺害したとして殺人などの罪に問われている男の裁判員裁判は2日、喜納尚吾被告(39)への被告人質問が行われました。

 喜納被告は午前9時に新潟地裁に入り、これまでと同じグレーの服で入廷しました。
 弁護側・検察側双方が質したのは事件が発生したとされる2014年1月15日未明の足取り。喜納被告は同僚と市内の居酒屋に行ったとされていますが、弁護人からその記憶があるかを問われると「ないですね」と返答。ラーメン店に行こうとした同僚とはぐれたかについても「記憶が無い」としました。一方、検察側が主張する、15日朝に被害者の車が見つかった周辺で喜納被告とみられる男がタクシーに乗ったという話については「違います」と否定しました。
 そして、弁護側の最後の質問ではこのようなやり取りがありました。

 弁護人「女性が亡くなったことについてあなたは関わっていますか」
 被告 「いえ、全く関わったことありません」
 弁護人「この日に亡くなる前の段階で女性に関わったりしていますか」
 被告 「いえ、関わってません」
 弁護人「そう言えるのはなぜですか」
 被告 「記憶に残っていればあれだけど、ないんです」

 午後は検察側質問が行われました。喜納被告は「被害女性について一切面識はなかったか」「襲おうとしたことも一切ないということか」という質問にいずれも「はい」と返答。「女性を殺したのではないですか」との問いには「そういう事実は一切ありません」として、女性との接触を完全に否定しました。被害者の車のハンドルから喜納被告と女性のDNA型が見つかったという証言については…
 
 検察官「あなたがAさんの車を運転したから検出されたのではないですか」
 被告 「身に覚えは無いです」

 同僚たちと別れたあと、強姦する女性を物色していたのではと指摘されると「それは無いと思います」と返答。証人の1人が現場周辺でタクシーを頼まれた男として喜納被告の写真を法廷で選んだことについても、タクシーを呼んだことを否定しました。


 この事件の裁判では「事件性」と「犯人性」が問われています。
 事件性とは「女性が亡くなったことがそもそも事件なのか否か」ということ、犯人性とは「仮に事件であった場合に被告が犯人なのか」ということです。
 これまでの12回の公判で検察側と弁護側がどう立証・反証してきたのかを見ていきます。

 まず「事件性」についての検察の立証。第2回公判で遺体発見時に臨場した警察官が証人として出廷し「コートやTシャツはめくれあがり、ブラジャーが外れていた」「遺体が見つかった川はおぼれる深さではない」「捜査段階で自殺の動機は見えていない」と証言し、事件の可能性が高く、殺しの可能性が高いと思ったと話しました。第3回公判には司法解剖医が証言台に立ち「川は大人がおぼれるような深さではなく、溺死の場合は第三者が川に顔を沈めて殺した可能性がある」としたうえで、鑑定の結果「溺死か窒息死の可能性がある」と証言しました。これらの証言から検察は「事件である」と主張しています。
 対する弁護側。第4回公判に証人として法医学者が出廷し「判断材料が足りないため、死因は不詳」との見解を示しました。また溺死か窒息死の可能性を捨てきれないとする一方で「可能性のひとつとして女性が低体温症や、酔った状態で事故を起こしたというのは否定でいない」とも話しています。こうした証言をもとに弁護側は「事故や自殺の可能性がある」と主張しています。

 「犯人性」については、ポイントとなるのが女性の車のハンドルについていた付着物のDNA型です。第7回公判に出廷した検察側証人は「付着物には2人のDNAが含まれていて、被告と女性のDNAが含まれる」と証言しました。一方、弁護側は違うDNA型も検出されているとして第三者の関与の可能性を主張していて、第7回公判ではDNA研究者が証言台で「場所ごとに綿棒を分けずに採取した過程に問題がある」「当時のデータを残していないことから再検証ができず、データ自体に疑問がある」として鑑定結果に異論を唱えました。

 次回は7日に検察による論告求刑が行われ、判決は18日に出されます。
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