2025.03.27【柏崎刈羽原発】14万筆超の署名 条例制定を請求:花角知事「両方から話をうかがう」県議会で議論へ【新潟】
「(再稼働の賛否)両方から話をうかがうことにしている。」
柏崎刈羽原発の再稼働をめぐり、県民投票条例の制定を求めた住民団体が約14万筆の署名を県に提出しました。国や東電が再稼働を目指すなか、花角知事、そして県議会はどう対応するのでしょうか。
■岡拓哉アナウンサー
「県民投票の実施を求める多くの県民が、直接請求直前の決起集会に集まっています。署名の総数は14万3196筆。この数を知事や県議会がどう受け止めるのでしょうか。」
■県民投票で決める会 水内基成世話人
「私たちが求めてきたのは、原発に賛成・反対の方も県民が意思表示できる場がない、これが問題だ。県議会も信頼できる県議が53人いるが、その少人数で決めていいのか。」
集会後、住民団体は県庁を訪れ署名を手渡しました。2024年10月末に始めた署名集めから、迎えたこの日。住民団体は、改めて訴えました。
■県民投票で決める会 水内基成世話人
「(署名を)持ってみると、ものすごく重い。全県から集めて新潟県についに提出することができた。あとは花角知事お願いします、県議のみなさんお願いします。そのことに尽きる。」
条例案は目的について、再稼働をめぐる『知事の判断に県民の意思を的確に反映させる』と明記。知事には、県民投票の結果を「尊重する」ことを求めています。
請求を受け、今後の流れはどうなるのでしょうか。
花角知事は、条例案の受理後20日以内に「意見」を付けて県議会に提案。4月の臨時県議会で審議します。県議53人のうち、過半数の賛成で成立。県民投票が実施されることになります。
2013年は、自民・民主などが「原発政策は国策」として反対。実現しませんでした。
前回と異なるのは、東電・政府が県に〝再稼働〟を求めていることです。花角知事はこれまで、自身が再稼働の是非を判断した上で「県民の信を問う」と述べてきました。
今回、条例案にどんな意見をつけるのでしょうか。
■花角英世知事
「まだ出てきたばかりなので。法にのっとった手続きは進めていこうと思うけど、(再稼働の賛否)両方から話をうかがうことにしている。(Q.両方の意見を聞いたうえで考えたい?)そうだね、頭を整理しなければね。」
一方、県議会はどう対応するのか。UXは、提出を前に各会派に対応を聞きました。
過半数を占める自民党の岩村良一幹事長は-
■自民党 岩村良一幹事長
「全国の状況、今の新潟県内の状況、それらを鑑みながら結論を出していくことになる。」
これから検討すると言いますが-
■自民党 岩村良一幹事長
「(県民の)負託を受けた県議会で判断すべきでないかとの意見も私どもの党内に一部ある。その辺のことを総合的に考えながら決断していく。」
野党系の第2会派(9議席)未来にいがたの大渕健代表は、花角知事の発言を注視すると言います。
■未来にいがた 大渕健代表
「(花角知事が)最終的には県民の意思を確認することを、最も重い方法として『信を問う』と表現してきたので、広く県民の意思が確認されることが大事。」
同じく、野党系のリベラル新潟(6議席)。重川隆広代表は“賛成”を明言します。
■リベラル新潟 重川隆広代表
「県民の命と暮らしがかかる大きな事案。議員や知事1人の考え方ではなく、県民の意思を明確に示すには県民投票が一番正しい反映ができる。」
公明党(2議席)の市村浩二代表は「今後の議論を踏まえて総合的に判断する」と説明。前回の倍以上集まった署名数については-
■公明党 市村浩二代表
「数もそうだが、やはり大変な時期に皆さん署名に回ってやったところは、しっかりと心情を受け止めなければいけない。」
このほか、野党系の真政にいがた(3議席)の渡辺和光代表は「知事の意見と臨時議会の議論を踏まえ、総合的に判断する」。
無所属の馬場秀幸県議は「大賛成。県民が意見を表明するのは良いこと」と述べています。