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2025.01.31【特集】概念が変わる!? 受け継がれる“しっとりシフォン”のこだわり製法:小千谷の菓子店【この町で~愛される老舗~|新潟】

【特集】概念が変わる!? 受け継がれる“しっとりシフォン”のこだわり製法:小千谷の菓子店【この町で~愛される老舗~|新潟】
赤ちゃんのほっぺみたいなしっとり感『白雪しふぉん』
むっちりとした、この弾力。このシフォンケーキを作っているのは、家族で営む町の菓子店。小千谷市の『こいしや菓子店』です。

3代目の井口淳治さん(68)と妻・淳子さん(63)。夫婦二人三脚で店を守ってきました。

■富山詠美アナウンサー
「外にもありましたけど、このイラストは…?」

■3代目妻・淳子さん
「一応モデル。3代目をかわいくした感じ。」

店内のショーケースに並ぶ、季節感を取り入れた菓子。

■富山詠美アナウンサー
「種類の多さで言うと、存在感があるのはこの“白雪しふぉん”ですね。」

看板商品は『白雪しふぉん』。

■3代目妻・淳子さん
「10年ちょっと前。」
■3代目 井口淳治さん
「俺と母ちゃんと試行錯誤。」
■3代目妻・淳子さん
「よそのをもらってあんまり美味しくて。それで作ってみたら、けっこう美味しく出来て。」

3代目が作るシフォンケーキにほれ込んだのが、4代目の河合雄治さん(38)。

■4代目 河合雄治さん
「これ食べたら、概念変わります。」

■富山詠美アナウンサー
「概念が変わります!?」

概念が変わるという〝シフォンケーキ〟その秘密は?

■4代目 河合雄治さん
「(Q.シフォンケーキ作りの大事なことは?)いま作っているメレンゲですかね、1番ここが。メレンゲが多分、うちにとっては大切なポイントというか。砂糖とかの配合とか、そういうのも全部、父母がもう12~13年くらい前に開発したものなんで、それがどんどん蓄積されてやっとここまでたどり着いたっていうこと。」

定番の味は、「たまご」「アールグレイ」「ココア」の3種類。1番の売れ筋は「たまご味」です。

■3代目妻・淳子さん
「最初プレーンって言っていたんですけど、うち結構年配のお客さんが多くて。プルーンとかって言われちゃって、わかりづらいなと思って。“たまご味”にしてみました。」


焼きあがったら、1日寝かせます。この工程で、こいしやのシフォンケーキの魅力〝しっとり感〟が生まれるそうです。

■4代目 河合雄治さん
「当日作ったものを当日切ると、しっとりさ加減が違うので。1日寝かすというか、蒸らすということが1番大切かなと思います。もう大体80~90歳ぐらいのおばあさんでも1日3つぐらいは食べます。」


自慢のシフォンケーキをいただきました。

■富山詠美アナウンサー
「わ!もう、持った瞬間にやわらかさと、しっとりさが!赤ちゃんのほっぺを触っている感じというか。では、いただきます。溶ける。どちらかというととけますね。あ!おいしい!」

4代目の河合さんは3年前、結婚を機に妻の実家『こいしや菓子店』を継ぐことを決めました。サラリーマンからの転身で、菓子作りの経験はほとんどありませんでした。

■4代目 河合雄治さん
「(Q.実際に作ってみてどうでしたか?)それこそ本当に寝ないで、自分で家帰ってからネットとか本屋さん行って本を買ってきて、夜中までずっと見て勉強してたりとか。」

3代目の背中を追いかける日々です。

■4代目 河合雄治さん
「(3代目は)根っからの職人で、口がうまいわけではなく。それを見て学べよっていう。」

■3代目 井口淳治さん
「教えるも何も、いちいち手取り足取りじゃないから。聞かれれば『こうしたら』くらいで教えるっていうことでもなくて。(4代目は)ちゃんと見てやってくれるんでありがたいです。」

前身の『こいしや商店』は、大正5年創業。かつては、せんべいや飴なども販売していました。45年前、東京で和菓子づくりを学んだ3代目が『こいしや菓子店』としてオープン。試行錯誤を重ねながら、店を守ってきました。

■3代目 井口淳治さん
「(Q.今は何を作っている?)ロールのこの上に栗を乗せて、栗のケーキです。俺は和菓子屋しか行ったことないです、勉強させてもらったところは。こっちに帰ってきて、こういう洋菓子を俺が始めて、和菓子だけじゃちょっと物足りないというか、食っていけねえなという感じだったんで。」

長年、こいしやに通う常連客の姿も。

■常連客
「うん、よく来る。やっぱり美味しいでしょ。」
「私が好きなのは最中なんだけれども。家族が好きなのはそのケーキね、シフォンケーキ。」「色々なものがあるでしょ。洋も和もあるでしょ。そういうお店ってあんまり小千谷にもないし。」


4代目は、愛される味を守りながら、新たな名物を作ろうとしています。

■富山詠美アナウンサー
「これは?」

■4代目 河合雄治さん
「和菓子屋って何のイメージだろうとか思ったときに、なんか串団子だよな、3色団子だよなって思ったんですよね。誰でも手に取りやすい可愛さがある。和と洋をちょっと足したようなものを作りたいなということで、形になったのがこちら。」

来月に発売予定の新商品『天使の梯子』。寒天や砂糖などで作るシャリッとした食感が特徴の飴菓子です。四季に合わせて色合いを変える予定で、見た目も楽しめる一品です。

■4代目 河合雄治さん
「試行錯誤とかもすごい、何十回・何百回やったのかわかんないですけど、毎日のように寝る間を惜しんで。」


伝統と新たな発想の融合へー
店の未来を思い描いています。

■4代目 河合雄治さん
「(Q.今後の目標や夢は?)最終的なゴールというか目標としたいのが、『こいしや』というお店を海外に出していきたい。一応、心のどこかではちゃんと思ってはいます。」

■3代目 井口淳治さん
「壮大ですね。」

■4代目 河合雄治さん
「できたらいい。」

■3代目 井口淳治さん
「もうちょっと、体がきかなくなってきたから。」

■4代目 河合雄治さん
「大丈夫です。まだ70、80になってもやってもらいますんで。」

■3代目 井口淳治さん
「80は無理だ、もう70だ。」
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