オイシックス新潟アルビBCのキャンプリポートの第2弾です。
今回は、チームに新加入した“4番候補”と“妻”との二人三脚でシーズンに挑む選手を紹介します。

春の訪れを感じる静岡でキャンプに臨むのは、プロ野球2軍戦に参加する『オイシックス新潟アルビレックスベースボールクラブ』。今シーズンから指揮を執る武田勝新監督。チームのある課題克服に向け、連日腕を振ります。

■武田勝監督
「(課題は)去年の得点力というか、ホームランも少なかったですし、長打を絡めて大量得点というのは少なかったと思う。」


打線の課題は〝長打力〟。
昨シーズン、チームのホームラン数・35本はリーグ最少。それに比例するように、チームの打点数もリーグワーストでした。長打力アップへ、新加入した左右の4番候補に期待がかかります。

四国の独立リーグ・愛媛マンダリンパイレーツから加入した浅井玲於。好投手がひしめくリーグで、昨シーズン打率0.37、79本のホームランを放ち、一躍ドラフト候補に名乗りを上げました。

■浅井玲於選手
「去年、ドラフト候補と周りからも言われて、それでも指名漏れをしてほんとに悔しい気持ち。ドラフトに関しては、今年が最後という強い気持ちをもって新潟にきた。」


右の大砲候補・大川陽大。2023年、BCリーグ・信濃グランセローズ時代には勝負強い打撃で、年間MVPと打点王のタイトルを獲得しました。

■大川陽大選手
「とにかくチームの勝ちにつながるバッティング。その中で長打も出てくればいいなと思っているので、頑張っていきたい。」


厚みを増した打線のさらなる強化へ、球界の打撃職人がキャンプ地を訪れました。
今シーズン、臨時コーチに就任した和田一浩さん。現役時代、西武・中日で通算2050安打・319本のホームランを積み上げた大打者です。その和田さんが、熱い視線を送る選手がいました。

加入2年目の中山翔太(28歳)。2018年ドラフト会議でヤクルトスワローズからドラフト2位で指名され、4年間NPBの世界でプレーしました。

■中山翔太選手
「(NPB復帰へ)年齢も上がってきているので、本当に勝負の年だなと思っている。やっぱりパワーが売りだと思うので。」

身長185cm・体重100kgの鍛え上げられた肉体を武器に、長距離砲として期待されて入団。しかし、昨シーズン記録したホームランはわずか2本でした。

■中山翔太選手
「満足いく結果ではなかったので、悔しい気持ちしかなかった。自分の力をボールに100%伝えるためには、どうやって打てばいいのかなと。」

もがく中山。和田さんに指導を仰ぎます。

■和田一浩さん
「打球を飛ばすための感覚が少し違った。せっかく力があるので、その力をもっと効率よく使えるように。」

■中山翔太選手
「今までの考え方がまるっきり変わった、この一瞬で。」

教わったのは、遠くへ飛ばすための〝スイング軌道〟。

■中山翔太選手
「自分は(上からたたくような)スイング軌道だったので、来るボールに対して水平ラインにバットを入れていくということを教わった。」

指導後のスイングを見ると、上からたたくような軌道ではなく水平に近い軌道のスイングに。飛距離アップに加え、ミート力も向上するといいます。


その後の、紅白戦では－

ファインプレーに阻まれるも、快音を響かせた中山。全体練習後もひとり、バットを振り込みます

その姿をスタンドから見守る人がいました。妻の愛由美さん。中山がヤクルトから戦力外通告を受けた後に、結婚しました。

■中山の妻 愛由美さん
「頑張っている姿を見ると、彼の不思議な力なんですけど私も力が出てくる。すごいなと思います、本当に。何か一つのことを続けるなんてやっぱりなかなかできないことなので、それを支えてあげられればなと。」

愛由美さんは日々、中山のバッティングを動画に収めています。

■中山の妻 愛由美さん
「バッティングもせっかく(和田さんに)見てもらえて、一緒に一つも取りこぼさないように2人で理解を深めて絶対ものにして、これがNPBへの返り咲きの道に少しでも近づけるようにという気持ち。」

■中山翔太選手
「大事な存在、すべてにおいて感謝している。安心させてあげられるようなバッティングをしたい。」

再び、NPBの舞台で特大アーチを！
二人三脚で歩んでいきます。

■中山の妻 愛由美さん
「もっと柵を越えるホームランが見たいですね。」

■中山翔太選手
「いっぱいホームランを打ちます、頑張ります！」


さらに、新たに選手が加入しました。
ピッチャーのダニエル・パディシャーク投手です。2023年のWBCではチェコ代表として活躍しました。

充実の戦力がそろったオイシックス。開幕戦は、3月15日ビジターで西武ライオンズと対戦します。