2025.01.09【特集|夏の政治決戦“参院選へ”】年末年始“返上”の候補予定者たち【新潟】
新潟選挙区には現在、女性3人が立候補を予定
2024年10月の衆議院選挙から2カ月あまり。2025年も大きな政局の山、参議院選挙が半年後に迫っています。新潟選挙区には現在、女性3人が立候補を予定しています。負けられない戦いへ、年末年始を返上して奔走する候補予定者たちを取材しました。
年越しを目前に控えた大晦日の夜。
多くの人が参拝に訪れた長岡市の神社に、自民党の公認候補・中村真衣さんの姿がありました。2000年のシドニーオリンピックで銀メダルを獲得。自民党県連が去年実施した候補者を選ぶ公募で決め手となった知名度は健在です。
子育て環境の整備や、スポーツ振興で元気な社会の実現を掲げる中村さん。注目の参院選候補予定者として、地元で年越しの瞬間を迎えました。
年をまたいで、長岡市内4つの神社を参拝。中村さんの擁立に動いた新潟4区の鷲尾英一郎前衆議院議員とともに、さらなる知名度アップに向けアピールします。
■自民 鷲尾栄一郎前衆院議員
「大吉だわ。願い事、はじめは思わしくないが、後は必ずよし。」
年の瀬の2024年12月28日。
選対本部会議と事務所開きを行い、集まった県議や支部の関係者が必勝を誓いました。
■自民・公認候補 中村真衣氏
「泣いても笑っても、あと半年しかない。新潟県民の一人として、新潟県に対する思いは負けないと思っている。」
中村さんの隣に座ったのは、選挙対策本部長を務める佐藤信秋県連会長。去年の候補者公募で争い、中村さんが内定。佐藤県連会長の経験と実績を推す国会議員や県議もいて、いまだに『しこり』を指摘する声もありますが…
■選対本部長 佐藤信秋県連会長
「県議の先生方の自分の票を足したら、楽に勝てる。みんなで中村真衣ということで、一生懸命やって必ず勝つ。」
衆院選では、県内小選挙区で自民党が全敗。中村さんの活動が「出遅れている」との声も上がりました。さらに、年末年始は長岡市での活動が中心で、大票田の新潟市での活動が少なく「このままでは厳しい」と見る関係者も。
一致結束を誓った中、今後どう全県で活動を展開できるかが課題です。
■自民・公認候補 中村真衣氏
「笑顔の1年にしたいと思って1年をスタートしているので、笑顔の裏にはいろんなことを乗り越えなければ笑顔はやってこない。」
現職として参議院選挙に挑む、立憲民主党の打越さく良参議院議員。7日、立憲民主党の国会議員らと新潟市中心部の街頭に立ちました。
■立憲 打越さく良参院議員
「(Q.エンジンのかかり具合は?)地道に頑張りますけどね、もっともっとボルテージ上げて頑張りたい。トップギアで突っ走ります。」
自民党の中村さんに対し、『知名度』が課題とされる打越議員。年が明けると、さまざまなイベントや会合に出席しました。自身のアピールに奔走します。1月は、街頭演説に力を入れ、年明けから県内各地を回ってきた打越議員。物価高対策や、選択的夫婦別姓の実現などを訴えます。
■立憲 打越さく良参院議員
「この夏の参議院議員選挙、さらに皆さんの声を、小さな声にも耳を傾ける政治を進めていくために、全力で頑張りますので皆様の声を聞かせてください。」
立憲民主党県連は2024年12月22日、中村さんに先んじて第1回の選対本部会議を開催。SNSなども駆使して知名度を上げることを確認しました。
■立憲 県連幹事長 米山隆一衆院議員
「参議院選挙は、もはや前哨戦。県内では始まっていると言っていい。なるべく早くやった方が、それは先んずれば人を制す。」
2204年12月の臨時国会で持ち越しとなった企業団体献金の議論など、自民党の政治とカネをめぐる問題に対して追及姿勢をさらに強めますが、この追い風に頼ってもいられません。
■立憲 黒岩宇洋衆院議員
「政治とカネの問題で相手の体力を削ることも重要だが、年収の壁で国民民主・教育無償化で維新と我が党も政策提言をいかにしていくか。」
■立憲 県連代表 西村智奈美衆院議員
「全県選挙なので地上戦+空中戦、そういうことも加味してやらないといけない。結構厳しい選挙になると思っている。」
打越議員は、それぞれの地域で活動拠点が根付いていないとして、急ピッチで体制の構築を進めていると話します。
■立憲 打越さく良参院議員
「(衆院選の)勢いがおのずと私に来てくれるような甘えは許されないと思う。」
その翌日。約2000人が集まった長岡市の賀詞交歓会に、打越議員の姿がありました。そこに、中村真衣さんの姿も。初めて2人が顔を合わせました。
■立憲 打越さく良参院議員
「本当に堂々とした方で、組織や団体もバックアップしている方なので、ただこちらとしてはコツコツと政策を訴え、政治に支えてもらっていると安心感を得られる訴えを重ねていきたい。」
■自民・公認候補 中村真衣氏
「すごく小柄なかわいい方だなと思いました。今まではスポーツだったが、今度は政治の世界に飛び込むので、新しい自分を見つけながら頑張りたい。」
そして年末-
3人目の候補者として名乗りを上げたのが、参政党の平井恵里子さんです。参政党は擁立した理由について、会見でこう述べました。
■参政党 大井淳代表
「与党・野党の選択肢ではなく、県民の意思を示すもう1つの選択肢として擁立することを決めています。」
平井さんは新発田市出身で、現在は三条市の生命保険会社に勤務しています。
■参政党から立候補予定 平井恵里子氏
「こういった新人が1人立つことで、みなさんにも普通のお母さんが政治に参加できるというのを感じていただければ。」
物価高のなか、景気対策を訴えたいと強調しました。
■参政党から立候補予定 平井恵里子氏
「まずは景気を良くすること。減税と積極財政。減税をして世の中にお金を回して、日本の中でお金を回して積極的にお金の困っているところにはお金を回して。」
参政党は、2022年の参院選で国政に初挑戦し、議席を初めて得ました。2024年10月の衆院選では、比例区で3議席を獲得。掲げるのは、選択的夫婦別姓の導入反対といった保守的な政策に加え、積極財政・減税政策など。2022年の参院選では、新潟選挙区でも擁立しましたが、大差で敗れていることから今回は新潟独自の具体的な政策を打ち出すとしています。
今後の政権運営を左右する『夏の政治決戦』。半年後に向け、動きが加速します。