2024.08.12【甲子園|新潟産大付属】「2人で甲子園へ」同点タイムリーと決勝点 幼馴染の2人が手繰り寄せた初勝利【新潟】
7番・千野虹輝と4番・多田大樹 2人は幼馴染
夏の高校野球・甲子園で県代表の新潟産大附属は初戦を突破し、14日の2回戦に挑みます。活躍が期待される幼馴染の2人に注目します。
甲子園・初出場の新潟産大附属。反撃の同点タイムリーは7番・千野虹輝。そして決勝タイムリーが4番の多田大樹。2人の右バッターが、県勢として7年ぶりの勝利を呼び込みました。
■千野虹輝選手
「周りのみんなが繋いでくれたおかげで自分も打てたので良かった。」
■多田大樹選手
「打った時もうれしかったが、試合後に動画を見るとよく打ったなと思った。」
強豪から大金星をもぎ取った2人の活躍。実は、小学校から同じチームでプレーする幼馴染です。
■多田→千野
「小学校2年生の時に野球クラブで出会った。自分がピッチャーで、自分がキャッチャー。」
■千野虹輝選手
「いまみたいにずっと仲がいい印象がある。」
■多田大樹選手
「千野には負けたくないというライバル心もあった。」
長岡市・栃尾出身。秋葉中学校時代には、長岡市内の大会でチームを優勝に導くなど、2人は中心選手として活躍してきました。しかし当初、別々の高校に進学する予定だったといいます。
■千野虹輝選手
「多田が違う高校に行こうとしていたので、2人で甲子園に行きたいから一緒に産大附属に行こうぜと誘ったら多田も入ってきてくれた。」
■多田大樹選手
「千野が誘ってくれたのでその時本当にうれしくて、3年間一緒にやりたいと思ってきた。」
甲子園で輝く2人を、地元・栃尾から見つめていた人がいます。小・中学校時代の2人を指導した増沢正一さんです。
■2人の恩師 増沢正一さん
「昔から見ているが、昔と全然変わらず試合を楽しんでいる様子がテレビからも伝わってきている。彼らの野球をちゃんとやっているんだなと。」
増沢さんが知る当時の2人は。
■2人の恩師 増沢正一さん
「プライベートで遊びに行くのも常に2人。野球の練習が終わって、もう暑いから帰ろうといっても2人だけノックお願いしますと。千野が打つと、多田はもっと千野より目立ちたくなるからもっと頑張るというのは昔から彼らはそう。」
甲子園の夢を追いかけ、ともに産大附属のレギュラーを獲得。
しかし、夏の大会を4カ月後に控えた今年3月、多田をアクシデントが襲います。練習試合でランナーと交錯し、左手を骨折。全治3カ月と宣告されました。
■多田大樹選手
「本当にやめようかなと何回も考えた。」
■千野虹輝選手
「1人で落ち込んでいたので、お前が帰ってくるまで4番をあけていてやるからと声をかけて。できるだけ多田を1人にしないように話しかけていた。」
その言葉通り、多田が離脱中は千野が4番として打線を牽引。多田は、相棒の支えと懸命なリハビリで、5月下旬に復帰しました。
■多田大樹選手
「千野がいたから、いま自分がグラウンドに立てていると思うので感謝しかない。」
試練を乗り越え、たどり着いた夢舞台。そして初勝利。恩師の増沢さんも、地元からエールを送ります。
■2人の恩師 増沢正一さん
「気負わず、君たちの明るい笑顔をどんどんテレビの前で見せてもらえれば俺は優勝してくれると信じているので頑張ってください。」
2人で描いた夢の続きは…
■多田大樹選手
「千野が打てなくても俺が打ってやるという気持ちで1プレー1プレーを本気でやりたい。」
■千野虹輝選手
「多田が打てなかったら自分が打って、栃尾で支えてくれて人のためにも自分たちが元気を与えられるプレーをできたらと思う。」
2人のさらなる活躍にも注目。新潟産大附属は、14日の2回戦で京都国際との対戦に臨みます。