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2024.02.12【能登半島地震】断層の「割れ残り」の懸念 孤立の恐れ・避難経路は 佐渡の津波対策【新潟】

【能登半島地震】断層の「割れ残り」の懸念 孤立の恐れ・避難経路は 佐渡の津波対策【新潟】
断層「割れ残り」による津波の恐れ
能登半島地震で見せつけられた津波対策の必要性。佐渡沖に断層の「割れ残り」があるとも言われる中、佐渡市の津波対策の現状と課題を探りました。

元日の午後4時10分ごろ発生した能登半島地震。震度5強を観測した佐渡市。揺れから約20分後の両津港では漁船が津波に流されないよう沖に向かっていました。
両津港周辺の地区は海と加茂湖に挟まれ、海抜1mから2mほどの場所にあります。
60年前、この場所に押し寄せた津波を目撃していた人に話を聞くことができました。

■祝 末吉さん(82)
「ちょうどこの加茂湖へ入っていく津波の潮の流れで車が1台流されて加茂湖の中に流れていきました。軽自動車が。」

1964年に発生した新潟地震。佐渡市では両津港に高さ2mの津波が押し寄せ、約400軒の住宅が水につかりました。
祝末吉さんは当時23歳。佐渡汽船に勤務し、改札係をしていました。地震のあとに押し寄せた津波を目撃。写真におさめました。

■祝 末吉さん(82)
「一部ですけど町の中を横切って加茂湖に少しだけど水が流れて行ってましたね。潮の引いた時にちょっとのぞいてみたら魚がピチピチはねていた。今だったらとても怖くてそういう行動とれなかったと思うんですけど、当時は津波を知らなかった。」

能登半島地震では、佐渡に向かってのびる震源断層がずれ動きました。専門家はその一部に動いていない「割れ残り」があると指摘しています。その断層が動いた場合、津波が佐渡などに押し寄せる可能性があるといいます。
さらに佐渡に近い断層の動きに注目する専門家もいます

東北大学の遠田晋次教授は能登半島地震の後、どこに「ひずみ」が加わったかを分析しました。その力で断層がより動きやすくなった、つまり「地震が起きやすくなった」と考えられる場所があるといいます。

■東北大学・遠田晋次教授
「断層が大きく動きましたので、東の延長の佐渡の沖合の海底の活断層、こちらに若干のひずみが加わった可能性が高い。それから逆に西の方は、志賀町の沖合の活断層は、地震の規模が非常に大きかったので、『ひずみ』の変化量が予想以上に大きいということがわかりました。」

佐渡市の海岸沿いには、海と丘陵地に囲まれた集落が点在しています。

■住民
「もう逃げる支度してます。色んなものを毎日少しずつ避難袋に入れて まだ断層の「かけら」が残っていると…」
「年とってやっと動いている人が多いから、なかなかきついと思う。そりゃ怖いですね。」

佐渡市小木の宿根木地区。細い小路に木造の家屋が並び、高齢者を中心に50人が暮らしています。
区長の柴田博文さんによると、能登半島地震のあと津波が、集落の港に到達していたそうです。

■柴田博文区長
「海抜2mか2.5mくらい、津波が上がったのかなと」

佐渡市が制作したハザードマップの想定では宿根木地区には高さ5mから10mの津波が最短で5分以内に到達するとされています。住民は事前に決められた5つの避難路を使って高台に向かうことになっています。

■柴田博文区長
「お年寄りはきついですよ、ここを歩いて行くのは、かなりの勾配がありますから。」

3分ほどで海抜約30mの高台に出ることができました。宿根木地区は年に2回、避難訓練をしていざという時に備えています。

■柴田博文区長
「最低限の物を持ったらもうすぐさま逃げる。日頃の訓練と自分自身の意識の高さが一番大事なのかなと。」

もう1つ心配されるのが、集落の孤立です。専門家は今回、多くの集落が孤立した能登半島と佐渡は地形が似ていると指摘します。

■新潟大学 災害・復興科学研究所 卜部厚志教授
「能登半島地震で沿岸がかなり孤立して、道路でがけ崩れや地滑りが発生した。佐渡も能登と同じで海岸沿いを一周して道路の交通網ができているので能登と同じ被害を佐渡に持ってくることになる。」

佐渡市小木の深浦地区。集落には車が通れる道が1つしかないため大地震のあとの孤立が心配されています。

■住民
「この道が崩れると逃げ場所が無くなってしまうんですよね。後ろの山も切り立ってますから落石とか倒木があるとどこにも行けないんですよ。病人とかけが人があった場合、大変困る。」

佐渡市は、孤立の可能性がある集落に事前に災害食などを配備することを検討しています。孤立が長引いた時は、物資の補充や病人の救急搬送などが課題となります。

■佐渡市 仲川晃弘 防災課長
「漁港とかがダメな場合はやはり自衛隊に応援要請て空からヘリコプターなどで物資の支援また救助等を考えております。その際、ヘリコプターなどが降りれる場所も確認しておく必要があると考えております。」

能登半島地震の教訓を次につなげるため、離島の実情に沿った備えが求められます。
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