2023.03.17〝トキ鉄〟レールパークに新しい顔「おいらん車」がお目見え【新潟・上越市】
レールパークの新たな目玉車両「おいらん車」
新潟県上越市のえちごトキめき鉄道直江津D51レールパークが18日、今季の営業を始めます。新たな目玉として極めて個性的な車両が登場します。
一見、古い客車のようですが、車体の側面や天井から細い棒が何本も突き出しています。独特な見た目がおいらんの髪飾りに似ていることから「おいらん車」の異名を持つこの車両。果たしてその正体は…
■鳥塚亮社長「建築限界測定車という働く車両。昭和の時代のドクターイエローです。」
建築限界測定車「オヤ31」。客を乗せて走るのではなく、車体から突き出た百数十本の木製の矢羽根で線路周辺の障害物を探り当てる特殊な車両です。
■記者「線路に向かって障害物が飛び出ていると、車両と接触する恐れがあり危険です。それをこの羽根が感知するというわけです。」
こちらは25年ほど前に大糸線を走った際の貴重な映像。新しい路線の開通時や不通になっていた区間が運転再開する時など、限られた状況でしか走らず、2両しか現存しない幻の車両です。直江津にやって来た車両は昭和12年に客車としてつくられ戦後、進駐軍が食堂車に改造。67年前に「おいらん車」に再改造されました。木製の車内にはダルマストーブや古めかしい事務机も。独特な雰囲気が漂っています。現役を引退後、JR西日本が長らく保管していましたが去年、トキ鉄に譲渡されました。
■鳥塚亮社長「昭和の時代の働く車は、こういう形の車両だったんですよと子どもたちも含めて皆さんに見て触れて知っていただきたい。そして鉄道に親しみを持っていただきたいというのが大きな目的です。」
昭和18年生まれで〝同世代〟のデゴイチとともにレールパークの新しい顔として期待されています。