2024.09.19さらなる改革へ「覚悟が必要」2病院の病床削減など県立病院の経営改善へ【新潟】
地域医療の維持へ模索が続く
県は、巨額の赤字を抱える県立病院の経営改善に向けて、2つの病院の病床削減を含む具体的な方針を示しました。そのほかの病院についても、踏み込んだ改革を進める考えです。
■県病院局 金井健一局長
「地域医療を維持するためにも、県立病院の機能や規模の適正化など、これまで以上に踏み込んだ改革を実施する必要があると考えておりまして。」
方針は、18日の県立病院経営委員会で示されました。県立病院は今年度、過去最大42億2000万円の赤字決算になる見込みで、来年度末には内部留保が枯渇する可能性があります。
県が示した方針では、来年4月に新発田市のリウマチセンターの病床を半減させたうえで、新発田病院に統合。村上市の坂町病院は20床を削減し、回復期に重点を置いた病院に機能転換するとしています。
■県病院局 金井健一局長
「(経営状況から)緊急に対応しないといけない、着手できるところは速やかに着手するという理念の元、かなり苦労して2病院に絞った。」
これにより、年間3億2000万円あまりの改善が見込まれるとしていますが、坂町病院の地元では…
■坂町病院に通っている方
「減らすってことは、集団的に何かに罹ったりした場合は困りますよね。やっぱり今まで通り、やってもらった方が地元としてはいいと思います。」
■関川村の方
「医師とか看護士さんが少ないということで、(県の方で)もう少し考えていただいて維持していただけることが一番大事だと思います。」
■地元の美容室の方
「大きな手術とかのときに、他の病院を紹介してもらえたりすれば大丈夫だと思いますけどね。」
また県はこのほか、加茂と吉田を除く9つの病院についても来年度末までに機能や規模の適正化について改革の方針を示すとしています。
■県立病院経営委員会 染矢俊幸委員長
「(9つの病院について)令和7年度末までに、関係機関と調整の上というところがありましたけど、そこをもう少し早い時期に改革に移せるような覚悟を必要だと感じると伝えた。」
さきほど午後6時からは、同じく病院経営が困難になっているJA厚生連と県との協議も始まりました。
地域医療の維持へ模索が続きます。