2025.01.13【特集】全国の舞台で活躍する選手を多数輩出!水泳・飛び込み 各世代の注目選手は【新潟・長岡市】
全国の舞台で活躍する選手を多数輩出「長岡ダイビングクラブ」
水泳・飛び込み。番組でも何度か紹介した飛び込み専門の「長岡ダイビングクラブ」は、毎年多くの選手が全国大会で活躍しています。今年、活躍が期待される各世代の選手たちを紹介します。
全国でも珍しい飛び込み専門のクラブ「長岡ダイビングクラブ」。今年創部63年目を迎え、現在、幼稚園児から社会人まで18人の選手が技の習得に励んでいます。
高校世代の代表格は、高校3年の石沢海斗選手。去年の国民スポーツ大会では、パリ五輪の銀メダリスト・玉井陸斗選手に次ぐ準優勝と目覚ましい活躍を遂げました。
■石沢海斗選手
「(玉井選手とは)体つきから違うなというのがあった。レベルも技術やメンタルの差があって。同年代なので、ものすごく刺激を受ける。」
2024年11月には世界ジュニア選手権に出場、世界デビューを果たした海斗選手。この春は大学進学を控え、2025年3月は高校最後の全国大会となる「翼ジャパンダイビングカップ」に出場を予定。7月の「世界水泳」の代表選考会でもあるこの大会で、再び日本代表入りを目指します。
■石沢海斗選手
「近い目標は、種目も作りつつ『翼ジャパン』で日本代表に選ばれること」
世界で戦うため、得意の板飛び込み種目に照準を絞った海斗選手。この日は、世界でも通用する大技に初めて挑戦しました。〝後ろ宙返り3回半抱え型(207C)〟国内で1人だけという難易度のきわめて高い技です。
■石沢海斗選手
「思っていたより出来た感じ。新技に挑戦する機会がなくて、その中で今日出来たのは自分の中でとても大きいこと。」
指導する父の孝行さんは、この1年間で心身ともに成長を遂げた海斗選手の世界での活躍に期待を込めます。
■父・石沢孝行コーチ
「(新技の)出来栄えとしては3割ほどだが、十分試合で使えるのではないかと手ごたえを感じた練習だった。高校生の段階でそこに手をつけられているのは、一つ明るい材料。」
世界水泳での日本代表入り、その先の五輪出場と夢は大きく広がります。
■石沢海斗選手
「大きな目標としては大学4年生の時の五輪、その4年後の五輪。(両方の)五輪に出られるように頑張りたい。」
海斗選手の2歳下の弟・遥斗選手も有望株の1人。
3年前、全中2冠を達成。県勢初の快挙を成し遂げると、3月の国際大会でも3位入賞。世界デビューを果たしたものの、高校入学後のこの1年はレベルの高さに悩まされました。
それでも、持ち前の美しい入水姿勢にダイナミックさをプラスして、今年のインターハイは表彰台を目標に臨みます。
中学世代のエースは、中学3年生・加藤梨央奈選手。
3年前に取材した時は、まだあどけなさが残る女の子でしたが、今や女子選手の中では最年長。目標だった全国大会でも準優勝に輝きました。高校生に交ざって参加した国民スポーツ大会では、最年少ながら堂々の6位入賞。今年の国際大会デビューに向けて成長を続けています。
■加藤梨央奈選手
「今はクラブの仲間と楽しみながら練習している。自信を持って楽しく練習できている。」
この日は、加藤選手も初めての大技に挑戦。〝後ろ宙返り1回半1回半捻り自由型(5233D)〟高さに対する恐怖感から、なかなか足が前に進みません。それでも空中動作を反復し、意を決して踏切り台へ。
■荒木コーチ
「はいがんばって!行ける行ける!できたできた!出たらおいで!」
■加藤梨央奈選手
「高くて足が震えながら飛んだ。思っていたよりも出来てうれしかった。」
指導する荒木コーチも、加藤選手の順調な成長に目を細めます。
■荒木コーチ
「想像していたより上手に飛ぶことができた。今すぐにでも大会で使えるような完成度だったので、正直コーチとしても驚いている。もっと時間かけて練習していけば、必ず強い武器として使える技になる。」
この春、高校受験を控えている加藤選手、飛び込みと受験勉強との両立を目指します。
■加藤梨央奈選手
「練習に来ると、とても楽しくてリフレッシュできるので、練習も来て勉強も頑張りつつ文武両道に頑張っていきたい。」
加藤選手と同い年、櫻井響樹選手も中学世代のホープの1人。
去年の全国大会で3位と目標のメダル獲得を達成、全国トップクラスの選手と肩を並べる実力を身に付けました。課題は技のスピードアップ。もう一段のレベルアップを図り、3月の中学生最後の全国大会に臨みます。
小学生でも彗星のごとく現れた逸材がいます、小学4年生・太刀川結衣選手。
去年夏の全国大会は、4年生ながら準優勝を成し遂げました。競技歴なんと1年半での全国2位は、クラブ史上初の快挙。憧れの先輩の背中を追って、春の全国大会に向けて表彰台を目指します。
■太刀川結衣選手
「(目標は?)加藤梨央奈選手みたいな選手になりたい。ここを直したらきれいにできるよと優しく教えてくれる。」
先輩から後輩へ・・・創部から62年。1度も選手が絶えることなく続いてきた伝統は、この先も受け継がれていきます。
■荒木コーチ
「上の世代は下の世代にしっかりと教えながら、指導者だけでなく選手同士で指導のやりとりもする場面も多くみられる。年齢の上下の関係が、どの場面でも存在しているところがこのチームの強み。」