2025.03.11放出しても年間流通量の約3%…政府が備蓄米放出を開始:農家の反応は?【新潟】
農家は長引くコメの価格高騰を複雑な思い
コメの価格高騰が続くなか、政府備蓄米の放出が10日から始まりました。まもなく今年のコメ作りが始まる農家からは、歓迎の声が聞かれました。
■江藤拓農水大臣
「いま入札の最中でありますから、需給が緩和されて価格についても安定することを望んでおります。」
政府が放出する備蓄米21万tのうち、第1弾として15万tの入札が始まりました。早ければ、3月下旬にも全国のスーパーなどに出回る見通しです。
魚沼市の関隆さんは、長引くコメの価格高騰を複雑な思いでみています。
■専業農家 関隆さん
「農家にとっては高い方がありがたいけれど、消費者の皆さんは困るはず。結局、価格が高すぎるということは“消費ばなれ”につながり、結果的に農家にも返ってきて良い状態ではない。もう少し価格を下げるべきという意味で、備蓄米放出は歓迎する。」
一方で、今後のコメの価格については-
■専業農家 関隆さん
「結局、備蓄米を21万t放出しても年間流通量の約3%。これは、“焼け石に水”で10万tか20万tか分からないが、もっと放出量を増やさなければ価格は下がらないと思う。」
関さんの田んぼでは今年、作付面積を4ha増やし、消費者のもとにいち早く十分な量の新米を届けたいと話します。
■専業農家 関隆さん
「長い間コメ作りをしてきたが、今年ほど喜びと誇りを感じたのは初めて。なぜなら、消費者がコメを待っているから。農家としてはこんな嬉しいことはない。」