2023.10.29避難バスがパンクするトラブルも 柏崎刈羽原発での事故想定避難訓練 3日間の日程を終了【新潟】
車のスクリーニング検査の訓練
柏崎刈羽原発での重大事故を想定した新潟県の原子力防災訓練は29日、3日間にわたる日程を終了しました。
3日目は原発から30キロ圏内(UPZ)の住民が避難先への移動を体験し、一部の住民は自家用車を使って避難しました。上越市の直江津港南ふ頭緑地公園では放射性物質による汚染の有無を確認するスクリーニングと除染作業を訓練し、花角知事も視察。避難車両の放射線量を測ったほか、日本原子力研究開発機構の体表面測定車による人体のスクリーニングも実施しました。訓練中には会場内で避難住民を乗せたバスのタイヤがパンクし、急遽、別のバスを用意するアクシデントもありました。
避難経由所となったユートピアくびき希望館(上越市)では、避難者の本人確認と避難先の指示に県が開発したDXアプリを活用しましたが、住民がパスワードを忘れるなどして手続きに時間がかかったケースがありました。花角知事は訓練後に報道各社の取材に応じ「訓練を通してより合理的・効率的な避難になると安全安心につながる」と述べましたが、DXアプリについては職員の作業に不慣れな点もあったとして「住民への周知と職員の習熟が必要」と述べました。