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2024.04.19柏崎刈羽原発の再稼働議論の行方 宮城・女川原発に見る“地元同意”のプロセスとは【新潟】

柏崎刈羽原発の再稼働議論の行方  宮城・女川原発に見る“地元同意”のプロセスとは【新潟】
柏崎刈羽原発7号機の原子炉に核燃料を入れる「燃料装荷」
宮城県にある東北電力・女川原発は、地元同意を得て、今年9月に2号機の再稼働が想定されています。地元の自治体が再稼働を認めるまでにどんなプロセスがあったのか。
宮城県の事例から、柏崎刈羽原発のいまを考えます。

2023年末、原子力規制庁から事実上の運転禁止命令が解除された、柏崎刈羽原発。3月、資源エネルギー庁長官が花角知事に再稼働への理解を要請しました。

■資源エネルギー庁 村瀬佳史長官
「東日本全体の電力需給構造の強靭化に向け、柏崎刈羽原発の再稼働が非常に重要です。」
■花角知事
「話は承りました。県民がどういう風にこの問題を受け止めていくか。それを丁寧に見極めていきたい。」

東京電力は15日から、柏崎刈羽原発7号機の原子炉に核燃料を入れる「燃料装荷」を開始。機器の不具合で一時中断があったものの、その後再開し進めています。
燃料装荷とその後の検査が終われば、再稼働できる状態が整うことになりますが、花角知事は…

■花角知事
「(燃料装荷はあくまでも安全対策の過程、検査の過程の一つでしかないので。それだけのこと。なぜそんなにみなさん、慌ただしい思いを持つんですか?」

宮城県女川町にある、女川原子力発電所。すでに、再稼働のための「地元の同意」を得て、事業者の東北電力は9月ごろ、2号機の再稼働を想定しています。始まりは、今の柏崎刈羽原発をめぐる動きと同様でした。2020年3月。宮城県の村井知事に対して、当時の資源エネルギー庁長官が理解を要請しました。その4か月後には宮城県独自の「安全性検討会」が女川原発2号機「健全性や安全性の向上に対して否定的な意見はない」と報告。8月には、県が原発から30km圏内・UPZで住民説明会を開催。しかし、原発が立地する女川町では不安の声が上がりました。

■住民
「規制庁の方は東北電力の事業者のための規制をやっていて、人を守るという観点が抜けているんではないかと思います。」
「内閣府は、住民の安全を考えるよりもいかにして避難計画を紙の上で、机の上で作るかということに終始したのではないかと思う。」
■宮城県 村井嘉浩知事
「総合的に判断した上で、自分なりに国の方に返事をしたいと思います。また、東北電力にも対しましても返事をしたいというふうに思っております。」

そして2020年10月。地元商工会から提出された「再稼働に向けた請願」が宮城県議会に諮られました。再稼働に反対する野党系の県議は。

■みやぎ県民の声 佐々木功悦議員
「何十万という人の移動を想定する大がかりな避難計画なしでは成り立たないエネルギー施設、原発は本当に必要なのでしょうか」。

一方で最大会派、自民党・県民会議の議員は、電力の安定供給のため、として請願の採択を求めました。

■自民党県民会議 佐々木幸士議員
「原子力発電の社会的現実に基づいた必要性を十分にご認識いただき、当面は原子力発電所の稼働は必要です。」

結果、「再稼働に向けた請願」は35対19の賛成多数で採択。
再稼働反対の請願は野党の賛成少数で不採択地元同意について「県議会の判断を重要視する」としていた村井知事は。

■宮城県 村井嘉浩知事
「これは大きな節目を迎えたと私は捉えています。非常に今回の判断を重く受け止めていますが、まだ私として意思決定をしたわけではない。(再稼働容認については)当然色々な思いはあるが、コメントは控えたい。」

女川原発の地元、女川町議会・石巻市議会も、再稼働への請願を採択し、地元議会の意思が示されました。もう一つ、地元の同意の形成の背景に、地元市町村長の意見があります。宮城県内35市町村長は、会議の中で避難計画の実効性への懸念や県民の不安など、賛否があった中、「知事と原発が立地する2市町トップに判断をゆだねる」という結論に至りました。
そしてその宮城県・女川町・石巻市は国の理解要請を受け入れることを決定。村井知事にとって「苦渋の決断」だったといいます。

■宮城県 村井嘉浩知事
「再生可能エネルギーで日本のエネルギーがすべて賄える技術に達するまでは、私は原発は必要だと思う。」

国の理解要請から約8カ月。村井知事は、経済産業大臣に対して、再稼働の同意を伝えました。

いま、県内でも、理解要請を始め政府が再稼働に向けて動いています。しかし自治体トップは疑問を投げかけています。
■長岡市 磯田達伸市長
「原発の安全性と避難の実効性、一定解決されない限り原発再稼働の議論に入るべきでないと。そういう動きが出てきているのは、ある種の違和感を持つ。」
■新潟市 中原八一市長
「私としてはこのタイミングとしてはやや早い。自治体の状況、考え方や不安をよく考えていないのではないかと考えている。」

これに対して花角知事は…
■花角知事
「どういう形で議論するのか、特段のものはないが、意見交換はいろんなやり方がありえるし、1度で終わる話ではないので、複層的にコミュニケーションをとる場はあると思う。」

また花角知事は、原発時の際の避難路の整備が課題としています。
■花角知事
「気持ちとしては6方向くらいに扇のように放射状に6方向に逃げる幹線ルートがあると思っている。それらがUPZを超えて幹線交通に接続する部分まで災害などに対して十分避難ルートとして使えるように整備が進んでおくことが必要。」

立地自治体トップと宮城県知事の最終判断で、再稼働に同意した女川原発2号機。柏崎刈羽原発の再稼働の是非も、今後「地元の同意」、花角知事の判断が最大の焦点となります。
■花角知事
「県としては柏崎刈羽原発の再稼働の今後の議論の進め方については、福島第一原発に関する3つの検証の取りまとめ、原子力規制委の追加検査を踏まえた判断、技術委員会における安全対策などの確認、原子力災害発生時の避難の課題への取り組みなどを材料に議論を進め、県民などの意見を聞き、その上で判断・結論を出して県民の意思を確認することを考えている。」

国や東京電力が、どう県や県民に説明し要望に応えていくのか。それを踏まえ、花角知事がどう判断するのか、大きな焦点となりそうです。
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