2025.02.17残る親世代は早紀江さんのみ…「悔しいですね」拉致被害者・有本さんの父死去【新潟】
残る親世代で健在なのは横田早紀江さんのみに
拉致被害者・有本恵子さんの父・明弘さんの死去を受けて、横田めぐみさんの母・早紀江さんが会見に臨み「悔しいですね」と語りました。
■横田めぐみさんの母 横田早紀江さん
「有本さんは特別に早くから1人で外務省に行ったり、議員に直接会って『どう思うんや』と色々話したり、上京してはいろんなことを話し合って尽力していた。本当に残念です。」
■有本明弘さんの長男 有本隆史さん
「北朝鮮に拉致された恵子を取り戻すために運動を続けてきた父が、恵子との再会を果たすことなく亡くなったことは残念でなりません。」
有本明弘さんは15日午前、老衰のため96歳で亡くなりました。北朝鮮に拉致された娘・恵子さんとの再会を願い、横田早紀江さんや拉致被害者家族とともに戦い続けてきました。
■有本明弘さん(2002年)
「この問題は政府がどういう風に対処してくれるのかと、官房長官に迫りました。」
しかし、再会は果たせず…
■横田早紀江さん
「悔しいですよね。こんなに大変な問題なのに、なんでちっとも前に進まないんだろうとそういう思いをもって、残念な思いをもって天に召されたのではないか。」
拉致被害者の曽我ひとみさんは「私の母と同年代の有本さんがお元気でいる姿に、どれだけ私の心が救われてきたか言葉にできません。本当にお疲れさまでした」とコメント。
蓮池薫さんも「どれだけ無念で悔しかったことでしょう。被害者を返さない北朝鮮への憤りと、事態を打開できない日本政府へのもどかしさが一層増すばかりです」と談話を出しました。
有本さんの妻・嘉代子さんは、横田滋さんと同じ2020年に亡くなっていて、拉致被害者の親世代で健在なのは89歳の早紀江さんのみとなりました。拉致被害者家族会と支援団体は16日、決めた新しい活動方針の中で「親世代が存命のうちに全拉致被害者の一括帰国が実現しなかった場合、強い怒りをもって独自制裁強化を求める」と明言しています。
■拉致被害者家族会 横田拓也代表
「家族会の親世代の高齢化は、厳しい現実を突きつけられています。残された時間は長くはありません。」