2025.01.22漁師から悲鳴…加茂湖のカキ不漁で人気イベントが危機【新潟・佐渡市】
今シーズンは思わぬ不漁に…
ぷりぷりの焼きガキを食べる機会が少なくなるかもしれません。佐渡市の加茂湖で特産のカキが不漁となっていて、人気のイベントが開催の危機を迎えています。
21日の加茂湖。
カキ漁を60年続ける伊藤敏明さん(75)の水揚げに同行しました。
■カキ漁師 伊藤敏明さん
「品物としてはどうだろう。これとこれだけ、あとはダメ。収入は去年の3分の1だな、俺の場合。」
加茂湖では現在40人の漁師が、330台余りのイカダを使ってカキを養殖しています。昨シーズンは約60tの水揚げがあり、1億2000万円余りを売り上げました。
しかし、今シーズンは思わぬ不漁に…
2024年の春、イカダに下げたカキの稚貝がクロダイなどに食べられるなどの被害が発生し、4割近くの稚貝を失いました。
■加茂湖漁業組合 山本博文組合長
「今年の水揚げは(去年の)半分ちょっと。約40tくらいいけばいいとこかなという感じ。ここまで水揚げ量が少ないというのは、なかなか記憶にないかなという感じ。」
さらに、2024年の夏から秋にかけて水温の高い状態が続き、カキの成育が進んでいないといいます。水揚されたカキから身を取り出してみると…
■カキ漁師 伊藤敏明さん
「去年だとこれくらいの大きさ、今年はこれくらい、去年の3分の1とか4分の1の大きさ、これが今年の主流。」
この影響を受けそうなのが、冬の佐渡で人気のイベントです。
約40年前に始まった恒例の『カキ祭り』。今年は3月の予定ですが、カキの数が足りず開催が危ぶまれています。
■加茂湖漁業組合 山本博文組合長
「厳しいです。カキが無いですから。」
冬の味覚『加茂湖のカキ』の復活が待たれます。