2023.10.30猛暑・渇水 来夏も続く恐れ コメの品質維持の対策は【新潟】
来年の猛暑・渇水への備えを
猛暑と渇水の影響で県内のコシヒカリの1等米比率は4%と低迷し、県が有識者を集めた研究会を開き来年に向けた対策などを議論しました。
研究会には県のほか、新潟大学の研究者など有識者が参加。同じく1等米比率が低下した2010年と2019年以来、3回目の開催となりました。
■新潟大学理学部 本田明治教授
「想像もつかない状況がこの夏は起きてしまった。異常と考えられる状況は異常ではないという捉え方」
研究会では、今年のような猛暑や渇水が来年以降も起きる可能性が高いという見方が示され、対策を話し合いました。
県によりますと15日現在の県内の1等米比率はコシヒカリが4%、こしいぶきが15%など著しく低下。一方、新之助は95%を保っています。
■農研機構中日本農業研究センター 石丸努上級研究員
「登熟期間にあたる気温が違うということが分かるので色んな品種を作付けすると言うのが高温の回避には有効なのではないか」
このほか「肥料を1回ではなく、追加で与えることが有効ではないか」といった意見も出されました。
■令和5年産米に関する研究会 山崎将紀座長
「新しい高温に強い品種もいくつか出ていますので、農家が収益が出るような状況に持っていけるように研究会を進めたい」
研究会は、12月に開かれる新潟米対策会議に向けて報告書を取りまとめ、県の施策や対策に反映させたい考えです。