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2024.12.18米の価格の高止まりが続く、主食用米の作付け増を検討する農家も【新潟】

米の価格の高止まりが続く、主食用米の作付け増を検討する農家も【新潟】
小川真如助教「コメの価格をめぐる混乱は続くのではないか」
コメの価格の高止まりが続いています。コメ不足は、解消されたものの県農業再生協議会は、コメの安定供給に向けて主食用米の生産目標を引き上げることを決めました。これを受けて主食用米の作付けを増やそうとする農家も出てきています。

■角元百花アナウンサー
「こちらにはお米がずらりと並んでいますが、県産コシヒカリ5kgの値札をみてみると、4000円ほどとなっています。」

三条市のスーパーマルセン。「令和の米騒動」とも言われた、この夏のコメ不足は解消されましたが、価格は去年に比べ県産コシヒカリ5kgあたり1000円ほどの値上がりが続いています。

■お客さん
「今年は米高い。しかたない。」
「やっぱり、ずいぶん上がったなとは思うけど、農家も肥料とか機械とかに経費もかかるので仕方ないと思う。理由があるのだろうと思っている。」

■マルセン 太田専務
「米騒動の時は価格が一時的にすごく高騰したが、新米が出ればこの価格高騰も落ち着くんだろうなという風に感じてたけど、蓋を開けたら全くそんなことはなくて。正直、お店側としてもまだ値上げするのかっていう印象を持っている。」

太田専務によると、高止まりの理由については物価の高騰により生産コストが上がったことや、コメの収量が潤沢ではなかったことなどをあげています。

■マルセン 太田専務
「米不足・米騒動なんて言われていたが、ああいった事態が起こらないように、しっかりと問屋さんの方も出荷を調整して、需要に合わせた供給のバランスということで、価格が今も少しずつ値上がりしているのはそういうことだと思う。」

一方で、店側が懸念しているのはコメの値段上昇による他の食品の買い控えです。

■マルセン 太田専務
「お米が高いと、今度主菜とか嗜好品・果物とか魚・お肉に使う食費が減ったりとか、実際に売り上げにもそういった嗜好品の類いがちょっとずつ下がってるっていうデータが取れていて、我々としてもその辺しっかりと調整していかなければいけないなという風に感じている。」


一方生産者は・・・
上越市のグリーンファーム清里では、コシヒカリの精米作業がピークを迎えていました。コメの価格の高止まりが続く中、この会社ではコメの在庫を例年より残しているといいます。

■グリーンファーム清里 保坂一八社長
「値段が少し上がり基調なので、売り急ぎをしないで余裕をもってゆっくりと販売している。」

県農業再生協議会は、コメを安定して供給するため来年の主食用米の生産目標を約2万t引き上げました。これを受けて、この会社では来年飼料用米の生産量を減らし主食用米を増やすことを検討していて、2025年2月までには作付けの方針を決めるということです。

■グリーンファーム清里 保坂一八社長
「農家みんなが主食用米をたくさん作ったら、たくさん取れて値段が大暴落するので、何が一番安全で経営的に有利なのか探っている真っ最中。」

生産目標の引き上げについて宇都宮大学の小川真如助教は「コメの価格をめぐる混乱は続くのではないか」と話します。

■宇都宮大学 小川真如助教
「なかなか地域では、農家に納得してもらえるかだとか混乱があるとか、一度増えるとなると目安を超えて増えるんじゃないかということも考えられます。価格の乱高下も含めて、あと3年くらいは混乱・余波があるのは間違いない。」
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