長岡市内のいたるところで見かける看板。ペット用品店『松田ペット』の看板です。長くこの看板を作ってきた男性が引退し、新しい制作者に引き継がれたことを受け制作風景が公開されました。

長岡周辺のあちこちで見かける“犬の看板”。
『松田ペット』の看板は市内を中心に500枚以上も掲示され、全国にもファンがいる長岡の名物です。この看板、小千谷市の職人・近藤忠男さんが50年以上にわたり描いてきましたが、92歳と高齢のため2024年夏に引退。存続が危ぶまれていました。

そんな中、看板づくりを受け継ぐ人が現れました！
松田ペットの松田保夫社長の友人で地元出身のデザイナー・青柳謹一さん(83歳)。普段は、埼玉県でぬり絵教室の講師などを務めています。

■2代目松田ペット看板職人 青柳謹一さん
「私でいいのかと思った。松田社長にも何回も私でいいのかと話をした。」

引き受けたものの、あまりに個性的な絵柄をどう描くか･･･悩んだといいます。

■2代目松田ペット看板職人 青柳謹一さん
「(デザインが)浸透しているから、新たに私なりの勝手な個性を出して描いていいのかという疑問があった。伝統芸として(絵の)雰囲気を受け継ぐべき。」

近藤さんの技を受け継ぎ、ペンキを混ぜて色を作り明るい色から順に描きます。
30分後－

■2代目松田ペット看板職人 青柳謹一さん
「だいたいこんな感じです。」

シンプルな色使いで塗り上げた初代の絵に対し、いくつもの色を重ねて陰影を濃く描いた2代目。看板のファンも新しい絵柄に注目しています。

■燕市から
「これがメインの絵柄になるのは楽しみ。」

■長岡市から
「自由奔放な看板があることが魅力なので、松田ペットの看板があるという事実が残っていくといい。」

■2代目松田ペット看板職人 青柳謹一さん
「ぬくもりや手描きの純朴な温かみを感じてもらいたい。」

青柳さんは17日、長岡市の磯田市長を表敬訪問し、2代目としての決意などを語りました。名物看板は、これからも長岡の街で愛され続けます。