2025.02.26長引いた寒波の爪痕:除雪車・除雪機フル稼働で修理依頼が10倍の日も 新たな経済負担【新潟】
消耗品として取り換えが必要なエッジ
長期化した寒波によって、豪雪地では経済的な負担が増しています。例年以上に稼働する除雪車にも、新たな問題が起きていました。
先週22日(土)、糸魚川市では6時間で15cmの雪が降るなど積雪が急増しました。
糸魚川市に拠点を置く『除雪ステーション』。24時間いつでも出動できる体制を組んでいます。長引く寒波の影響は除雪現場にも…
■糸魚川国道維持出張所 松本剛所長
「稼働が増えればエッジもどんどん減ってきますので、そのために交換している。」
エッジとは、消耗品として取り換えが必要な部品で、路面と接するこの部分のことです。
“使用前のエッジ”と“使用済みのエッジ”、新品と比べると鉄板が削られてガタガタに…。そのため定期的な交換作業が必要となります。
■糸魚川国道維持出張所 松本剛所長
「2月の段階で3回交換しているので、例年の3倍という状況。」
では実際、除雪車はどの程度稼働しているのでしょうか。
午前9時すぎ、約1時間半の作業で除雪が終了。車両が車庫へと戻ります。しかし…
■現場責任者
「降雪が多くなって積雪も増えたので、もう1回出動します。」
ひと息つく間もなく、除雪車は再び出動。今シーズンは、エッジの交換やタイヤチェーンの交換費用を合わせ、このまま行けば昨年度より200万円以上かかる見込みです。
上越市で働く倉林さん。最近、特に慌ただしい日々を過ごしていました。その理由は、除雪機の修理です。
■修理を依頼した人
「昨日使っていた途中で、エンストを起こした。」
2月は大雪続きで除雪機の使用頻度が増え、修理の依頼が普段の10倍になる日もあるそうです。
■プラウ三和店 倉林誠さん
「多い時で1日30件くらい。」
今回はバッテリー2つを交換し修理代は約2万5000円。支払う側からすると痛い出費です。
■修理を依頼した人
「去年(除雪機を)2回か3回出しただけ。今年は何回出したかわからない。」
燃料のガソリンも値段が高止まりしている状況です。
■修理を依頼した人
「この間、満タンにしたのに3分の2か。」
次に倉林さんが向かったのは、ベルトの交換が必要な除雪機。
■プラウ三和店 倉林誠さん
「使い過ぎてベルトが減っちゃってベルトが滑っちゃう、それで雪が飛ばなくなった。スピードとか上げてしまうと(ベルトの)減りも早くなるので。」
■依頼者
「でも(雪の)量があると。」
■プラウ三和店 倉林誠さん
「どうしても早くなっちゃうんですよ。」
豪雪地では、春の訪れを待つ日々が続きます。