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2023.09.08養鶏場の再起 鳥インフルエンザ今年も流行の懸念 対策徹底で目指す安定供給【新潟】

養鶏場の再起 鳥インフルエンザ今年も流行の懸念 対策徹底で目指す安定供給【新潟】
鳥インフルからの再起 養鶏場で飼育再開
去年の秋から春にかけて、県内で鳥インフルエンザの確認が相次ぎ、各地でニワトリの殺処分が余儀なくされました。そのうちの一軒の胎内市の養鶏場は、8月から本格的な飼育を再開しました。今シーズンの流行も懸念する声が上がる中、対策を徹底し再起を図っています。

胎内市にある養鶏場「ナカショク」の中村浜農場。8月7日の早朝、ニワトリのヒナを乗せた9台のトラックが次々と入口ゲートを通過。鳥インフルエンザの感染・収束から5カ月余りがたち、本格的に飼育を再開しました。

中村浜農場で感染が確認されたのは3月。5つある鶏舎にいた約33万羽のニワトリは全て殺処分になりました。

■ナカショク 担当者
「一番残念なのは精一杯やっているおばあちゃんたちの姿を見るのがかわいそう、泣いている」

県内では昨シーズン、5か所の養鶏場で鳥インフルエンザが発生。殺処分となったニワトリは、全体で250万羽余りに上ります。
発生の1カ月後、ナカショクは、ニワトリのために慰霊式を執り行いました。発生当時は県の指示もあり会社名を伏せていましたが、会社名を公表し再起を誓いました。

■ナカショク 本間友生社長
「二度と起こさないという誓いと、それに対しての努力を惜しまないという戒めじゃないですけど」

飼料の高騰に加え、新型コロナウイルスによる消費の低迷と、厳しい状況が続く中での鳥インフルエンザの発生。損失は1か月あたり約1億2千万円に上りました。

■ナカショク 本間友生社長
「一番大きいのは、その商圏が維持できないことによって、次にタマゴを作っても、それ自体をちゃんとスムーズにお金に換えていくってことが少し難しいことが懸念される」

鶏舎は、1カ月半かけて3回の消毒を実施。鳥インフルエンザ対策の徹底と、建物のメンテナンスなどを実施しました。

■ナカショク 本間友生社長
「みんな新しい鶏をしっかり綺麗な状態で迎え入れるという形と、あとその入った鶏をまた同じことを繰り返さないという誓いの下で、みんな同じ方向を向いて頑張っている」

7月に試験的に150羽を飼育。感染がないことを確認し、本格的な飼育を再開することが決まりました。

県内だけでなく、全国的に鳥インフルエンザが相次いだことで、一時、タマゴが品薄状態に。店頭では値上げを余儀なくされ、対応に苦慮しました。

■三条市スーパーマルセン 太田専務
「現状はピーク時に比べて少し落ち着いている状況ですが、相変わらず高値の状況と言わざるを得ない状況」

JA全農たまごのまとめによる、価格の推移をみると、8月は282円とピーク時よりは落ち着いているものの、去年の同じ月で比べると80円近く高くなっています。

■三条市スーパーマルセン 太田専務
「なるべく高すぎないように微妙なバランス調整、他店の動向を追いながら、しっかりと高すぎず安すぎずの状況で数量を調整して、仕入れを行っていた」

農水省は、全ての防疫措置が完了したとして、今年5月に「清浄化」を宣言しました。鳥インフルエンザの流行は10月ごろに始まり、春には収束すると言われています。しかし専門家は「渡り鳥の間では流行が続いている」と指摘します。

■北海道大学 迫田義博教授
「7月の末ロシアのサハリンで、野鳥でウイルスが感染していると、大量に死んでいると鳥が、それと接触があったと思われる海の怪獣、トドとかアザラシも感染が報告されている、日本に渡っていく渡り鳥たちが、日本に渡る手前のロシアですでにウイルスの感染流行があるというのは事実」

国内では、3シーズン連続で鳥インフルエンザが流行。「4年連続になる可能性も高い」といいます。

■北海道大学 迫田義博教授
「渡り鳥が飛んでくる。飛んでくる鳥の中には、感染しているものもいるので鳥たちが飛来してくる9月中旬以降は、日本のそれぞれの土地でウイルスが環境中にはある前提で農家の方々、農場の方々はウイルスを持ち込ませない対策を徹底して頂くことになる」

8月7日から本格的な飼育を再開したナカショクの中村浜農場。1つの鶏舎に約7万羽が搬入される予定で、来年1月末には、5つの鶏舎全てで飼育を再開する予定。
タマゴの本格的な出荷再開は9月中の予定です。

■ナカショク 本間友生社長
「農場、養鶏場というのは生産者。タマゴを一般消費者の元に卵をお届けして評価を受けるものですし、健康な鶏から生まれた新鮮な卵を一般消費者のみなさんにお届けすることが任務だと思うので、頑張っていきたい」
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