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2023.09.12駅前に住み着いたカラスの群れ…フンや鳴き声 住民苦悩 対策イタチごっこ 攻防の行方【新潟・長岡市】

駅前に住み着いたカラスの群れ…フンや鳴き声 住民苦悩 対策イタチごっこ 攻防の行方【新潟・長岡市】
20年続く人とカラスの攻防
JR長岡駅近くにカラスの群れが集まり、大量のフンや鳴き声で住民を悩ませています。カラスを追い払おうとする市の職員とイタチごっことなっていて、市はこのほど新たな装置を導入しました。人とカラスの攻防を追いかけました。

JR長岡駅周辺をねぐらとするカラスの大群。20年以上前から軒下や電線、樹木などに住み着いています。
日中は遠くのえさ場などに移動するため姿を消しますが、夕方になると一斉に戻ってきて、多い日には約1万羽いるとも言われています。
付近で店を構える人たちは長年、その被害に悩まされています。

■中国四川料理喜京屋 疋田昭彦会長 
「うちのごみなんですけども、カラスは頭がいいのでケースの間があれば突っついてあさる。この辺の飲食店のごみ箱を倒すとかふたを開けるくらいのことはやるので、おもりを付けて工夫した」

長岡駅前で老舗中華料理店を経営する疋田さんが最も困っているのはカラスの「ふん」です。

■中国四川料理喜京屋 疋田昭彦会長 
「もうにおいがすごくて、いたたまれないくらいのにおい。駅を降りた市外県外の方から汚いといわれること自体が嫌」


ホテルでは屋上に、ある対策を施しました。

■ビジネスホテルサンパレス 本多宏樹オーナー 
「有刺鉄線を手すりにつけてカラスが止まりにくいようにする。そうしたらほとんどここには止まらなくなった。頭がいい鳥なので時期にまた慣れて戻ってくる」

このカラスたちはなぜ長岡駅周辺に住み着くようになったのでしょうか。

■長岡市環境政策課 里村誠課長 
「天敵がいないということ。それと屋根があって雨露をしのげるということ。あと近くに商店街があって割と暖かいので夜ゆっくり過ごせるといいたところから増えたのでは」

実は周辺の鳥の問題は今に始まったことではありません。こちらは2000年の様子。当時は大量のムクドリが住み着き、同様の被害で市民を悩ませていました。その後カラスも。
そこで対策に乗り出した長岡市。かつてとった作戦はカラスの模型やカラスの悲鳴を使って追いはらうというもの。一定の効果があり、一時はカラスの姿はなくなりました。しかし学習能力が高いのがカラスの特徴。その後少しずつ戻り、いたちごっこ始まりました。
そこで長岡市は今年度、1100万円の予算を計上。6月から地元企業の協力のもと新たな対策を始めました。鮮やかな光を放つこの装置でカラスを追い払う作戦です。

■開発業者 ニューロンサニター 深田純社長 
「2種類色が見えるが実際は4種類出ていて人には見えない。それをカラスがみることで危険と察知して移動する」

光がカラスの視覚を狂わせる効果があるのだといいます。
午後7時過ぎ。
ねぐらに戻ったカラスにレーザーをむけるとカラスは羽の音を響かせて闇の中に退散しました。この日回った場所でほとんどのカラスが逃げていきました。
また、長岡市とJRはカラスが警戒する際に発する鳴き声を流す装置も導入。その場所が危険であると認識させることで近寄らないようにするねらいです。
この2つの新たな対策でカラスは姿を消したと思われましたが・・・

■長岡市環境政策課 里村誠課長 
「最初は10割逃げたがこの2か月で慣れたカラスが1割弱逃げない状況になった」

再びいたちごっこに。8月下旬から対策を強化し夜だけだった光の照射を朝まで1時間おきの実施に変更しました。
ここまで一定の効果はあるといいますが、一方でやはり学習されてしまう懸念があります。

カラスの被害を少なくするために市民にもできることがあるといいます。

■長岡市環境政策課 里村誠課長 
「食べたものが捨ててあるとか、それを狙ってカラスがやってくる可能性はあるのでポイ捨てをさせない、しないこと。それで街もきれいになるし一石二鳥。」

そして正念場はこれからのシーズンです。

■長岡市環境政策課 里村誠課長 
「この9月から繁殖が終わって子育てが終わって一段落したカラスが市内各地や周辺地域から集まってくる。それを少しでもねぐらにさせないように追い払いを続けていきたい」

長岡市とカラスの攻防。終わりは来るのでしょうか。
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