2025.01.3024年ぶり 新潟市の水道料金が平均29%の値上げ:人口減少や物価高騰が背景に【新潟】
今後、見附市や村上市も水道料金の値上げを検討
2025年1月1日から、新潟市の水道料金が24年ぶりに値上げされました。その背景には、人口減少や物価高騰などの理由がありました。
新潟市水道局は、1月1日から水道料金について平均29%の値上げを発表。例えば、水道の使用量が新潟市内の平均である2カ月で30㎥の場合、改定前の3872円から5038円と1166円値上げとなります。
■新潟市民
「水道管を直したりしなきゃいけないというのは分かりますけど、生活には困ります。」
「いろんな事情があるんでしょうからね。ある程度はやむを得ないという気はしています。」
新潟市の水道料金の値上げは、24年ぶり。
その理由について新潟市水道局は、人口減少などにより水道料金の収入が減ったことや物価の高騰により水道管の工事などにかかる支出が増えているためとしています。今年度は赤字決算の見込みでこのまま値上げをしなければ、来年度は水道事業の継続に必要な運転資金約25億円が確保できなくなる恐れがあるということです。
■新潟市水道局経営管理課大場悟史課長
「運転資金がなくなると、民間会社で言うところの倒産状態になってしまう。こういった状況が見えてきましたので、心苦しいですが料金改定ということにさせていただきました。」
値上げした分の金額については、古くなった水道管や地震に強い水道管へ切り替える工事費用などにあてられるということです。
新潟市中央区で行われていたのは、新しい水道管に付け替える工事。
現在の水道管は、1964年に発生した新潟地震後に設置されたものです。
■新潟市水道局技術部 野澤哲太技師
「今撤去されている水道管は耐用年数は60年で、今入れている新しい水道管は耐用年数100年となっています。」
古い水道管をそのままにしておくと、破損の危険が高まり断水を引き起こす原因となるため、切り替え工事を進めています。
■新潟市水道局技術部 野澤哲太技師
「今撤去している水道管の残りがあと100kmになりまして、1年で進む距離が7kmになります。今の予算規模だと約15年かかります。」
工事費用の高騰が続けば、工事期間はさらに延びる可能性もあります。新潟市水道局では、別の種類の水道管についても耐震化を進めており、今回の値上げについて理解を求めています。
■新潟市水道局経営管理課 大場悟史課長
「水道をこれからも安定供給していくためには、値上げしてでも古い施設の入れ替えとか、地震に強い管への入れ替えだとかが必要になってくるので、何卒ご理解賜りたい。」
県内では、見附市や村上市でも今後、水道料金の値上げを検討しています。