2023.05.16BMX・世界唯一の大技「フルフルリップ」でXゲーム優勝・片桐悠選手【新潟・長岡市】
自転車競技のBMXで、14日に行われた世界最高峰の大会「Xゲーム」で長岡市の高校生が見事優勝しました。
BMXライダー・中越高校3年の片桐悠選手。
12日から千葉県で行われた世界最高峰の大会「Xゲーム」にBMX・フラットランドという競技で18歳ながら初出場しました。
出場前に語った気持ちは。
■片桐悠選手
「世間的にも注目される大きい大会なのであまり知られていないBMXフラットランドも僕が優勝したら日本でももっと知られるようになるかなと思う」
片桐選手が取り組む「フラットランド」は平らなエリアで自転車を回転させたり、バランスをとるなどして技の難易度や芸術性、独創性を競う競技。「自転車のフィギュアスケート」とも言われます。
片桐選手が競技を始めたのは小学1年生の時。きっかけは5歳上の兄・亮さんの存在でした。
■兄・亮さん
「僕が小6くらいの時に始めて、悠が小1の冬くらいに始めたので、自分からやりたいと言って始めたわけではなく気づいたら始めていた」
兄の背中を見てBMXの世界に飛び込んだ片桐選手。国際大会の優勝経験がある兄・亮さんも弟の強さを認めます。
■兄・亮さん
「結構オールマイティに何でもできる、その中の一つで一個抜けているのがフリップ、バリエーションがありながらオリジナリティと難易度もあるのが悠の特徴」
自転車を回転させる技「フリップ」。中でも、片桐選手にしかできない技があります。
それが最高難度と言われる「フルフリップ」。
選手が車体から離れて、なおかつ車体を投げて回転させてキャッチするという技。片桐選手自身の中でも最高のテクニックで、かつ、世界で片桐選手しかやっていない技です。
その大技が成功したのが去年の国際大会「キメラ エーサイド・ザ・ファイナル」。世界のトップライダーが出場する中、片桐選手は決勝に進出。
相手は、去年のXゲームの王者で同じ長岡市出身の早川起生選手でした。
強敵に対して繰り出したのが「フルフリップ」。完璧に決めて、納得の演技で優勝。片桐選手は、この大会の成績などが評価され、今回のXゲームの出場選手に選ばれました。
■片桐悠選手
「招待がかからなくて、呼ばれないのかなと思っていたので連絡が来た時はうれしくて今年は出られるし絶対やってやるぞと思った。目標は優勝ですね優勝以外意味ないと思っている」
自信を手にして迎えた今回のXゲーム。トーナメントを順調に勝ち上がった片桐選手は、14日、決勝でカナダの36歳・プレボストと対戦。その大舞台でも「フルフリップ」からのルーティンを披露しました。
そして見事優勝。有言実行。初出場ながらXゲームの頂点に立ちました。
■片桐悠選手
「優勝する気できたので優勝できてよかった。Xゲームで今年2個目の大会だがどっちも優勝できてい
るのでこのまま優勝で1年を終わらせたいと思う」
高い目標を掲げる片桐選手。見据えるのは、BMXの第一線で活躍するライダーです。
■片桐悠選手
「みんながかっこいいと思うような生活においてもライディングにおいても全てにおいてかっこいい、憧れられる存在になりたい」