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2025.06.13【特集|UX単独インタビュー】「選挙の時には・・・」原発再稼働の判断-花角知事に聞く<後編>【新潟】

【特集|UX単独インタビュー】「選挙の時には・・・」原発再稼働の判断-花角知事に聞く<後編>【新潟】
初出馬のときから訴えていた『信を問う』
任期が残り1年となった花角知事に聞く「UX単独インタビュー第2弾」。
政府が再稼働を求める東京電力の柏崎刈羽原発。花角知事は、県民の意見をどう集約し、判断に当たるのでしょうか。そして、来年の知事選に出馬するのでしょうか。その考えに迫りました。

柏崎刈羽原発の再稼働は、知事に名乗りを上げたときから最大のテーマでした。

■花角英世知事
「原発は、おそらくここにお集まりの皆さんと同様、不安をもっています。できれば、ない方がいいと思っている。しかし、現実には存在している。これをどうするか。」

当選後の記者会見でも-

■花角英世知事
「責任者として、リーダーとして、こうするべきだという何らかの結論を取りまとめて、それを県民に示す。」


あれから7年―
政府は、国策として原発活用を前面に打ち出し、花角知事に再稼働を要請。東電は、核燃料を装てんするなど、「包囲網」を狭めているように見えますが・・・。

■岡拓哉アナウンサー
「原発の安全性・必要性・東電の信頼性という部分を現状どう認識していますか?」

■花角英世知事
「議論の材料も順次出てきたし、議論が深まっていく、ちょうどその段階ではないか。それを県民がどう受け止めて、気持ちがどう固まっていくのか。まさに見極めていく段階。」


議論の材料とは-
原発事故が起きたとき、避難路は政府が国の負担で作ることを確約。避難のあり方も、ほぼ議論が終わりました。今後は、公聴会や県内首長との意見交換などを残すのみです。

■岡拓哉アナウンサー
「多様な意見が上がってくると思いますか?」

■花角英世知事
「多様な意見があると思う。条件付き賛否というか『何が何でも嫌だ』という人もいるだろうし、『動かさないと駄目だ』と決めている人。両端あると思うが、むしろ大半は『どうなんだろう』『心配だ』とか。心配の種が一体どこなのか、これまでも探ってきています。」

■岡拓哉アナウンサー
「多様な中で、パーセンテージや数で整理するのが難しいと思うが・・・」

■花角英世知事
「最後は判断。まさに〝総合的な判断〟。」

■岡拓哉アナウンサー
「その意見をどう知事は整理するのですか?」

■花角英世知事
「〝総合的な判断〟としか言いようがない。でも、多数の人たちの“多数”はどこにあるのかということを、意識調査・首長の声などで認識していけるところはあると思う。」

■岡拓哉アナウンサー
「繰り返し言っている『信を問う』ということだが。」

■花角英世知事
「『信を問う』という言葉をくり返しているのではない。最後、私の出した結論について〝県民の意思を確認する〟と言っている。」

『信を問う』発言は、初出馬のときから訴えていました。

■花角英世氏(2018年知事選当時)
「しっかりと検証結果を踏まえて、リーダーとして・船長として答えを出し、皆さんの『信を問う』それも考えている。その覚悟がある。」

選挙選で飛び出した『信を問う』発言。
その手法は-

■花角英世知事
「意思を確認する方法は、まだ決めたものはない。ただ、責任の取り方としてもっとも明確で重いのは『信を問う』方法だと。」

■岡拓哉アナウンサー
「決断をしたい、しなければならないと。」

■花角英世知事
「めぐり合わせなのでしょう。この時期に私がこの仕事をしているということで、どこかでこれは県民の“のどに刺さった骨”みたいな世界で、これを整理したいと。それがめぐり合わせだった。自分の手でやらざるを得ないと思っています。」

■岡拓哉アナウンサー
「県民の皆さんの意見を聞きたいと思っている真意は?」

■花角英世知事
「丁寧に進めているつもりなんです。というのは、なぜ丁寧ということが大事なのかというと、やっぱり県民の気持ちは割れている。割れてるというか〝多様〟。」


4月の臨時県議会。
住民団体が求めた県民投票条例案は、再稼働について「賛成または反対」の二択で問う内容でしたが、花角知事は「県民の多様な意見を把握できない」と指摘。自民党などが否決しました。
再稼働をめぐっては、首長の間にも温度差があります。

■花角英世知事
「できるだけ分断を避けたいという思いはある。ずっとしこりがあれば、本当に新潟県の発展のためによくない。立地市村の強い意向もあるし、国や国の後ろにいる首都圏の人たちや色んな人たちが期待しているものもある。そうしたものを全部見ながら、新潟の県民が最後、できるだけ多くの人が納得というか『それでいこう』となる形を取りたい。」

〝首都圏の電源基地〟と言われる柏崎刈羽原発。他県の原発と異なるのは、発電した電気を県民が使わないこと。自民党や地元経済界からは、再稼働を認める代わりに『経済的メリット』を求める声が出ています。

■花角英世知事
「カネで安全と引き換えるということではないが、やはりこれだけのある意味で“危険物”を身近で抱える以上、それ相応の見返りというかプラスがあっていいというのは、素朴な感情としてあると思う。安全性の確保や事業主体(東電)の信頼など、そういう次元とは違うが、これはこれでやはり追求しなければいけないことだと思う。」

始まった任期満了へのカウントダウン。野党からは、次の知事選をにらんだ動きも出ています。
再稼働の判断と、自らの去就との関係は-

■岡拓哉アナウンサー
「来年の任期満了選挙という声も出ているが。」

■花角英世知事
「そこは何とも言えない。少なくとも、選挙のときには何か言わなければいけない。結論を出しているか分からないが、でも言わなければいけない。たとえば、検証が終わるまでは議論しないと言ってきた。さすがに8年たって、検証も終わり、色んな材料は出てきたわけですので。選挙のときには、間違いなく何か自分の判断を、判断できているか分からないが、その状況は説明する必要が出てくる。」

さらにこう述べました。

■花角英世知事
「あるいは、結論を出して選挙になっているかもしれない。あるいは、その前に何らかの方法で、県民の意思を確認しているかもしれない。」

■岡拓哉アナウンサー
「3期目への思いは?」

■花角英世知事
「そんな先まで考えていない。」


秋以降、政府は再稼働へ一気にかじを切るとみられるなか、今の思いは-

■花角英世知事
「非常に悩む課題ではある。だから頭の中から消えない。常に頭の中にあるという意味では、なかなか難しい課題。」

■岡拓哉アナウンサー
「決着のタイミング、決断のタイミングは?」

■花角英世知事
「まだ見通せない。急いではいけない。でも、いたずらに延ばしてもいけない。」
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