2025.09.13「佐渡島の金山」での労働で亡くなった人々の追悼式開催 韓国側は去年に続き欠席【新潟】
追悼の辞を読み上げる外務省の岡野国際文化交流審議官(13日午後)
佐渡市で13日、佐渡金山での鉱山労働などで亡くなった労働者を追悼する式典が開かれました。
この追悼式は、「佐渡島の金山」の世界遺産登録に際しての韓国との合意に基づき開催していますが、韓国側は2年連続で欠席しました。理由として、日本側が述べる追悼の辞に、金山での労働の強制性を盛り込むかについて、両政府の交渉が折り合わなかったことを挙げています。
式典は金山に近い佐渡市相川地区の施設で開かれ、県や市、民間団体の関係者ら72人が出席。外務省の岡野結城子・国際文化交流審議官が読み上げた追悼の辞では、朝鮮半島からの労働者について、このように言及しました。
「鉱山労働者の方々の中には、この間に朝鮮半島から来られた多くの人々もいました。こうした朝鮮半島から来られた労働者の方々は、戦争という特殊な社会状況下とはいえ、故郷から遠く離れたこの地で愛する家族のことを思いながら、坑内の危険で過酷な環境の下で困難な労働に従事されました。終戦まで故郷に戻れず、さらには残念ながらこの地で亡くなられた方々もおられます」
そのうえで「全ての労働者のご労苦に思いを致すとともに、亡くなられた全ての方々に対して、心からの哀悼の意を表します」と述べました。
式の終了後、佐渡市の渡辺竜五市長は「歴史的な問題を含めて外交は国が責任を持つべき」と話し、さらにトキをめぐる日中韓の交流などを挙げ「自治体としても韓国の皆さんと分かり合えるよう交流を進めたい」と述べました。