今年のテーマは 「食卓で口する海産物」
激変する 新潟の漁場
漁師には今 “しなやかさ” が求められている…
漁業・食文化を持続させるための 水脈筋(みおすじ)は?
気象庁は「今年の夏(6~8月)は観測史上最も暑かった」と発表。
温暖化は深刻な状況で、地球の7割を占める海にも大きな変化を及ぼしています。
海水温上昇や海流の変化で近海で獲れる海産物が変わってきています。
新潟特産のサケやスルメイカなどの漁獲量が減り、これまで西の海に棲んでいたサワラやクロマグロが獲れるようになりました。
冷たい水を好む魚が棲みにくくなったためです。
研究者は語ります。
「100年前から2℃も上昇… 人間だってお風呂が2℃上がったら入れないでしょ」
急激に変わる漁場で、漁業関係者はしなやかに対応することが求められています。
身近な海産物を通じ気候変動の現実や私達が取り組むべき課題を探ります。
江戸時代に世界で初めてサケの自然ふ化増殖に成功した村上市。
伝わる鮭料理は100を超えるなど、鮭文化が息づいています。
三面川のサケ漁獲量は2024年はわずか5,500匹と激減…
漁協関係者は「鮭の街と名乗り続けられるように三面川の自然をどう残すかが大事」と話します。



長岡市寺泊漁港で後継者確保策として注目されているのがサラリーマン型漁師です。
親方の船で知識やスキルを身に付け、収入は「給料制」。
船がなくとも寺泊に縁がなくとも漁師の職に就くことができます。
環境が変化する中自分たちの未来をどう描くのでしょうか。



新潟市の新川漁港では、年間を通じさまざまなイベントを開催。
目的は地域と漁業の活性化です。
地域の海の幸を知って味わってもらえば、漁師の応援に繋がります。
さらに、近年獲れはじめた「黒バイ貝」を地域の特産にする動きも。
「漁業を持続可能にするためには…」関係者の模索は続きます。


