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2026年01月16日(金)本日の番組表

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2026.01.16【特集|変わる海と生きる①】新潟沖で海水温上昇・・・魚介類の変化に漁師は【新潟】

【特集|変わる海と生きる①】新潟沖で海水温上昇・・・魚介類の変化に漁師は【新潟】
シリーズ企画「変わる海と生きる」
2回にわたって海の変化を見つめるシリーズ企画をお伝えします。
1回目は『新潟の海でとれる魚介類の変化』についてです。海水温の上昇など、海で起きている異変を逆手にとって対応しようとする漁師を取材しました。

2025年10月、新潟市西区の新川漁港沖-
ベテラン漁師の島谷将之さん。この日の狙いはワタリガニ。

■新潟漁業協同組合五十嵐浜支所 島谷将之さん
「(ワタリガニは)10年くらい取れなかった。去年あたりからまた入り始めて、やっと取れるようになった。水温・海流が変わったからじゃないか。」

周りを見渡すと、海の上に霧が立ち込めていました。

■新潟漁業協同組合五十嵐浜支所 島谷将之さん
「もやがいっぱい出るのは冬。10月から出るのはちょっとね。」

冬によく見られる気象現象『気嵐(けあらし)』。
気温と水温に極端な差があるときに発生します。この日の気温8.6℃に対し、海水温は22℃もありました。

■新潟漁業協同組合五十嵐浜支所 島谷将之さん
「水温が異常に高い。大きい貝が入っているけれど、これも温かい海にすむアカニシガイ。前はそれほどいなかった。いまは結構いる。」


新潟県沖の海水温は、この100年で2.01℃上昇(2024年時点・気象庁調べ)。
とくに日本海の上昇ペースが速く、専門家はとれる魚に影響している可能性を指摘します。

■県水産海洋研究所 樋口正仁所長
「魚は生息に適した環境に移動する性質が強い。新潟県沖で海水温が上がると、温かい海にすむ魚は新潟県沖がよいと思って新潟県沖にやってくるが、冷たいところを好む魚はもう新潟県ではすめないと数が減ってしまう可能性がある。」

この魚も近年、新潟でみられるようになった『エソ』。

■新潟漁業協同組合五十嵐浜支所 島谷将之さん
「最近増えだしてあまりいなかったけれど、水温が上がったせいか増えている。」

東日本ではあまり食べられない、いわゆる『未利用魚』です。

■新潟漁業協同組合五十嵐浜支所 島谷将之さん
「売ってもお金にならないのが現状。」

6年前に脱サラして漁師になった星野健一郎さん。エソなど市場に出せない未利用魚を回収していきます。

■新潟漁業協同組合五十嵐浜支所 星野健一郎さん
「これは貴重なエサ。貝を取らない人には用がない。貝を取っているからこそ〝利用価値〟がある。」

エソを細かく切り、貝を取るためのエサにします。
向かったのは港のすぐ近く-

■新潟漁業協同組合五十嵐浜支所 星野健一郎さん
「泥が堆積している。そういう場所にすむ貝。」

揚がったのは『クロバイガイ』です。以前はこのあたりで見かけることはなく、ここ数年で数が増えたそうです。6月の産卵期には1日300kg揚がることも。

■新潟漁業協同組合五十嵐浜支所 星野健一郎さん
「変化でしょうね。30~40年前はいなかった。ここ最近増えて、養殖しているわけでもない。産卵期じゃないのにこれだけ取れて、11月になろうという時期にこれだけ取れる。」

漁業を続けるため、環境に合わせて狙う魚介類を変えていきたいと考えています。

■新潟漁業協同組合五十嵐浜支所 星野健一郎さん
「沖合に行っても取れる保証はない。50年前、40年前に取れていたという魚を追い求めるよりも、環境でいまこれがいる、だから取ろうよと。」


環境の変化で取れはじめた『クロバイガイ』を、地域活性化の起爆剤にできないかー
星野さんは、地元の飲食店でクロバイガイを使ってもらっています。

■旬菜 藤や 渡邉洋介店長
「いままで北海道産だったが、地物があると売りがいがある。地産地消で取れたてを持ってきてくれるのが助かります。」

調理は、シンプルに『酒蒸し』に。他の産地のモノより大振りで歯ごたえ十分。人気メニューのひとつになりました。

星野さんは仲間の漁師にクロバイガイをすすめ、地域の特産にしたいと考えています。

■新潟漁業協同組合五十嵐浜支所 星野健一郎さん
「魚も昔みたいに潤沢に取れるわけじゃない。なかなか漁業一本で我々のような沿岸漁業は厳しい。このクロバイガイは〝希望の光〟になると思う。」
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