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2026.08.11【特集】3代目の決断「老舗写真館」110年以上の歴史に幕【この町で~愛される老舗~|新潟・五泉市】

【特集】3代目の決断「老舗写真館」110年以上の歴史に幕【この町で~愛される老舗~|新潟・五泉市】
事業承継検討も条件に合う人がおらず・・・『コンドウ写真館』閉館
五泉市村松で110年以上にわたって地域に愛された写真館が7月、閉館しました。〝写真師〟として家族のたくさんの笑顔を撮り続けた3代目。

閉館を決意した思いとは-。

大正2年(1913年)に店を構えた五泉市村松の『コンドウ写真館』。7月12日、常連客が写真の受け取りに訪れました。

出迎えたのは、3代目の近藤三稚(みち)さん・81歳。代々、コンドウ写真館を利用してきた佐藤さん一家は、閉館を前に初めて孫を含めた家族全員で写真を撮りました。

■代々写真館を利用
「表情が自然な感じをその場で出してくれる。これが一番良い写真と感じさせてくれるのが近藤さんなんですよね。」

■コンドウ写真館 近藤三稚さん
「お客様に対しての愛です。写すときはそういう気持ちでいるのでお客様に伝わる、そうすると皆さんいい表情に写る。」

佐藤さん一家は閉館を聞き、最後の思い出にと訪れました。

■代々写真館を利用
「幼いときからあるコンドウ写真館が閉館するので、寂しさはあるけどその思い出も全部写真として残っているので、何回でも見返して思い出していけたら。」

三稚さんが写真を撮るときのこだわり、それは被写体の自然体を引き出すこと。

■コンドウ写真館 近藤三稚さん
「言葉だけではなくて、なるべくその人のいろんなことを知ってその人に合う会話をする。良いところを認める・ほめることは私のライフワーク。」

『コンドウ写真館』は、1913年に三稚さんの祖父・龍一郎さんが開業。その後、両親が後を継ぎますが、火事で写真館が全焼しました。三稚さんは再建に向け、奮闘する両親の姿を見て写真師を志すようになり、1968年から写真館の3代目となりました。

三稚さんには後を継ぐ子どもがおらず事業承継を考えましたが、条件に合う人は見つからず。2025年秋に閉館を決意しました。自身の体力を考えてのことでした。

■コンドウ写真館 近藤三稚さん
「腰の手術を2~3年前にした。そうすると自然と体力が落ちてきた。写真館の仕事は意外と肉体労働があって力がいる。ちょっと無理なのかなという思いで(閉館を)決心した。」

家族の幸せな瞬間にシャッターを切り続けた三稚さん。お客さんの存在があったから、最後まで写真師をやり切ることができたと言います。

■コンドウ写真館 近藤三稚さん
「(閉館前は)皆さんが応援の形で来てくれた、感謝しかない。どの写真もいままでで一番良い写真ばかり撮れているんですよ、おかしなことに。『良く撮れたな』『気持ちが入っているな』という感じがした。」


この日訪れた中山さん一家は、コンドウ写真館とは30年以上の付き合い。三稚さんは、七五三や成人式などの撮影を通して三姉妹の成長を見届けてきました。

■コンドウ写真館 近藤三稚さん
「もうこんなに(大きく)なられた。20年前ね、撮っておいたから残っているのよね。」

■中山さん一家・三女
「こんなときあったなと、なつかしい。」

■中山さん一家・次女
「七五三など特別なタイミングで写真を撮ってもらうので、可愛い衣装を着て写真を撮る時間もすごい楽しくて、楽しい思い出しかない。」

コンドウ写真館での最後の写真は、三稚さんの提案でそれぞれの仕事着を着て撮影。

■コンドウ写真館 近藤三稚さん
「長女さんと次女さんが看護師さん、ユニホームで撮られたんです、素敵でしょ。」

■中山さん一家
「とても素敵にありがとうございます。」

■コンドウ写真館 近藤三稚さん
「私の願いだったんです、ユニホーム(での撮影が)。」

写真館での撮影は、就職などで離れて暮らす家族が集うきっかけになっていると言います。

■中山さん一家・母
「次女の婿(むこ)も増えて全部で6人で撮れたのが、とてもうれしかった。(今後)写真を見ながら子どもたちと思い出話をしながら思い出していけたら。」


閉館後の8月2日。
三稚さんが常連客への感謝を伝えようとミニコンサートを企画し、約30人が集まりました。

■コンドウ写真館 近藤三稚さん
「長年撮影させていただいたことは私にとって本当に幸せなことだったとつくづく思っていて、幸せな気持ちでいっぱい。ありがとうございます。」

常連客も感謝を伝え合う、ひととき。

■常連客
「なくなってしまうのは本当に寂しいという気持ち。見守ってくれている感覚がずっとあって、本当にありがとうございますという気持ちでいっぱい。」

■常連客(19)
「子どもの小さいときの思い出など、ここに来るとオルゴールの曲がかかったりして優しい雰囲気だったのを思い出す。閉館してしまうということだったので、早めに前撮りした。近藤さんの手で撮ってもらってよかった。」

■コンドウ写真館 近藤三稚さん
「写真でいままで幸せをお伝えしたが、違う形でそういう人生を送りたい。わくわくしている。」

最後は、三稚さんのセルフシャッターで思い出を記録。
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