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2026年08月19日(水)本日の番組表

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2026.08.19【特集】医師不在の島に生きる 離れて療養も「そんなの苦にしない」居酒屋を営む夫婦【新潟・粟島浦村】

【特集】医師不在の島に生きる 離れて療養も「そんなの苦にしない」居酒屋を営む夫婦【新潟・粟島浦村】
人口約300人の島『粟島』には医師がいない
人口約300人の島『粟島』には医師がいません。インターネットを使った遠隔診療などで住民の健康を支えていますが、慢性的な持病を抱えている住民の中には家族と離れて療養する選択をした人もいます。

本土と行き来しながら、島で居酒屋を営む夫婦の生活を取材しました。


粟島港から徒歩5分。
島唯一の居酒屋『めんこ』。お店を営むのは本保友明さんです。

■本保友明さん(76)
「あんまり無理しないようにしてやってきたんだけど。事情により私ひとりでやることになったものだから。」

その事情とは・・・。
島から直線距離で約30km離れた村上市。村上総合病院に妻・敦子さんの姿がありました。週3回、ここで人工透析を受けています。

■本保敦子さん(72)
「腎臓が昔から悪くて、腎臓の組織も取って調べた。『これは進行性だな』ということを言われて、『そのうち透析になるよ』ということで最終的にはやっぱり透析になった。」

粟島で生まれ、村役場で働いていた敦子さん。通院での透析治療が必要になり、5年前に島を出て村上市で暮らしています。

■本保敦子さん(72)
「しょっちゅう1週間に1回は行けるようになるけど、なかなか私は土曜日の透析が終わってからじゃないと帰れないから。そんな暮らしだからうちでもお父さん1人でしょ、私が1人でしょ。子供もいないから。」

週に3回、1回4時間の透析。
これが敦子さんの日常です。


観光客でにぎわう7月下旬の岩船港。

■本保敦子さん(72)
「今回はお客さんがいることになったから。ほんとは行かないつもりでいたけど『じゃあ私も行くわ』と。」

普段、夫の友明さんが1人で切り盛りしていますが、店が忙しくなる週末には透析の合間をぬって敦子さんも島に帰り店に立ちます。

■本保敦子さん(72)
「(島に帰るのが)楽しみだね。やっぱり年いくと生まれたところが懐かしくて。主人と常に一緒じゃないから、もう会うのも楽しみだし。行ってはおしゃべりして。」

粟島までは1時間半。救護スペースの使用許可をもらい、楽な体勢で過ごします。

■本保敦子さん(72)
「向こう(友明さん)からしょっちゅう電話がきたり。大体『今日こんなことがあったよ』と結構しゃべっている。うちね、子どもがいないでしょ。だから常にね、私も透析するようになったから、一緒じゃないから。」

60年以上前に無医村となった『粟島浦村』。現在の島の医療は、唯一の診療所に常駐する2人の看護師や村上総合病院の医師による遠隔診療で支えられています。しかし、受けられる治療には限りがあり、多くの高齢者は海を渡って村上市の病院に通院。敦子さんのように通院が難しい持病を抱えた人の中には、島を出て暮らすことを余儀なくされる人もいます。


2週間ぶりの再会。
2週間ぶりの我が家です。


■本保友明さん(76)
「(Q.奥さん帰ってきましたけど?)いなければいないでそういうものだと思うし。まあ寂しいというか、話し相手がいないというのが。」

友明さんは、30年ほど前から酒場を営んでいました。

■本保友明さん(76)
「以前は民宿の数がいっぱいあったので民宿で食べて、その辺まわって飲むところがあればちょっとまた飲むかというのがこの居酒屋で。当時入れ代わり立ち代わりいっぱいお客さん来たんですよ。」

近年、粟島では民宿が減少。島にはあまり飲食店がなく、キャンプなどで訪れる観光客が増えたこともあり、数年前から食事の提供も始めました。

■本保友明さん(76)
「少しでも観光客が減らないという役割ができればいい、島のために。」

粟島で生まれ、粟島で育った2人。
青年団の活動で出会い、結婚しました。

■本保敦子さん(72)
「跡取り同士が一緒になるもんだから、一度はやっぱりダメだねと言って別れた。もうこの人しかいないと思ったんだけど、結婚するまでは10年ぐらいかかった。」

この日は観光客3人の予約が入っていました。メニューの相談をしていると、親戚から掘ったばかりのジャガイモが届きました。島でとれた食材を中心に自慢の料理が完成していきます。

■本保敦子さん(72)
「キュウリ、油みそつけるとおいしいの。油みそって言って、みそで炒めてこれにつけて食べるとすごくおいしい。」

以前は毎日お店を開けていましたが、平日は友明さんがひとりでお店を切り盛りしているため、最近は予約が入ったときに開けることにしています。この日のメインは、粟島でとれたマグロです!

午後7時、予約のお客さんがやってきました。

■長野から
「社会人始めたてってこともあって、ちょっと最近疲れちゃって。自然を感じたいなって思って島に来ました。」

キャンプで島を訪れた社会人2年目の3人。魚が苦手だというこちらの男性も島のマグロを一口。

■東京から
「うまい。」

先ほど採れたばかりのきゅうりに、敦子さん特製油みそも登場。久しぶりの接客で話が止まりません。普段は離れていても、夫婦の日常は島にありました。

■本保友明さん(76)
「いい印象をもってもらえてありがたいと思っています。店を通じてそういう雰囲気が広がっていけばいいなと思いますね。」

■本保敦子さん(72)
「老体にむち打ってもやっぱりやりたいわけよ。知らない人と話しするのが好きなの。とくにいまひとり暮らしをしているから、なおさらそう思うのかもしれないけど。病気をもっていてもそんなの苦にしないということで。自分でも生きています。」
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