• 現在のお知らせはありません。

2026年09月24日(木)本日の番組表

UXニュースNEWS

2026.09.23【特集】人気の秘密は?松田ペットの「看板ツアー」に密着【新潟・長岡市】

【特集】人気の秘密は?松田ペットの「看板ツアー」に密着【新潟・長岡市】
激レア!野生に唯一の『商展看板』も見学
長岡市にある『松田ペットの看板』をめぐるバスツアーが初めて開催されました。創業から53年間、中越地方限定で設置してきた看板が、なぜ全国的な人気となっているのでしょうか?ツアーに密着し、人気の秘密と知名度拡大の経緯に迫ります。

長岡市三島地区。松田ペットの看板をめぐるツアーの参加者たちが人だかりをつくっています。記念写真を撮ったり間近で看板を見つめたり、思い思いに楽しんでいます。

■神奈川県から
「初めて生で看板を見て心が躍る。」

■北海道から
「やっと聖地・長岡に来られてうれしい。そこら辺に普通に看板がある光景がうれしい。」

■神奈川県から
「色々と〝野良の看板〟を見たくてツアーに参加した。(Q.野良とは?)野良とは〝野生〟の各地に点在している看板のこと。車で走っていると急に現れて『野生の看板を発見』となる。」

松田ペットの看板は、ファンの間で『野生の看板』『野良看板』『例の看板』などと呼ばれ親しまれています。

バスツアーのタイトルは「野生の『例の看板』に会いに行く旅」。県のアンテナショップ『銀座・新潟情報館 THE NIIGATA』が企画し、9月5日・6日の2日間で全国から60人が参加。バスはJR長岡駅を出発し、各地の野生の看板をめぐりました。

看板は、すべて手描きであることが松田ペットのこだわりです。そのため、犬の表情などに微妙な違いが出るのがファンを引き付ける理由になっています。

■神奈川県から
「一点ものですよ。すべて表情が違う。素晴らしいですよね。」


長岡市与板地区。8月に描かれた最新の看板と、約10年前に描かれたとみられる看板が並んでいます。絵の違いを楽しむには絶好のスポットです。

■神奈川県から
「よく見ると新しく描かれた看板があったり、バリエーションがある。それで集めたくなっちゃう。」

長岡市寺宝地区にやってきました。

■ガイド
「レア看板がありますので、そちらに歩いていきます。」

通常の看板は、左からビーグル、チワワ、ヨークシャーテリアの3匹が並んでいることから『松田ペット3連星』と呼ばれていますが・・・。

■ガイド
「寺宝温泉近くのレア看板です。通称『赤座布団2連星』。いつもおなじみのセンターに陣取っているチワワがいないパターン、古い時代のものになります。」

ペット業界では、2003年ごろにチワワブームが起きたことから看板にチワワが追加されました。2匹だけの看板はそれよりも前に作られた貴重なものです。

■神奈川県から
「3匹のイメージで知っているので、2匹の看板もあるんだと。しかも現役で張られている。(古い看板が)残っているのがすごい。」

■埼玉県から
「絵柄が私の知っているものと違う。かわいらしくて新鮮。」


―――――
1973年に創業した『松田ペット』。看板のデザインは時代と共に変更され、現在のデザインは8代目。ツアーでは、犬が描かれていない時代の貴重な看板も見学しました。

■ガイド
「こちらが激レア、野生に唯一の『商展看板』です。」

これが松田ペットが初めてデザインした看板です。創業から20年ほどは金魚や鳥の販売が中心でした。創業当時の屋号は『松田商展』。『てん』の字が発展の『展』になっています。

当て字を使った理由を松田社長に聞くとー

■松田ペット 松田保夫社長
「商売を絶対に成功させたい心があって『展り(ひろがり)』にした。」

その思いは見事に成就。いまでは40種類に及ぶグッズを販売するなど、商売を発展させています。

■松田ペット 松田保夫社長
「ところがね、(売り上げは)あまり変わらない。看板は看板、犬を買うのは犬を買う。東京から犬を買いに来る人はいない。」

1973年当時、看板は手描きであることが一般的でした。その後 印刷技術が発達し、いまでは手描きの看板はめずらしいですが、松田ペットは手描きを続けました。

■松田ペット 松田保夫社長
「(創業から)10年ほど経ち、看板業者から印刷は安いと話があった。印刷は100枚とか200枚単位になるので(一度の支払いが)数百万円になる。(単価が下がっても)重荷になるのでそれはしない。(手描きで)毎月1枚ずつ。」

毎月1枚ずつ、53年間で手描きした看板は累計約2000枚。現在は約500枚が設置されていますが、場所は店から半径10kmほどの範囲ですべて中越地方です。

全国へと人気が広がったのは、なぜなのでしょうか?

キーパーソンとなったのが、ツアーでガイドを務めた新稲ずなさんです。

■新稲ずなさん
「2015年に東京から長岡に移住をしてきて(友人と)ドライブ中に看板を見て、手描きであることに気が付いた。こんなにおもしろいのに話題にしないのはもったいないと思い、移住後1年~1年半 写真を撮りためて分析したものを本にした。同人誌の販売イベントで手売りをしていた。」

新稲さんは結婚を機に夫のふるさと長岡市に移住し、看板に魅了されたファンの一人です。2017年に自費で制作した同人誌。自ら撮影した写真を載せ、絵の微妙な違いを解説したり看板の分布図を載せたりするなど存分に情熱を注ぎました。『新稲ずな』という名前は、著者としてのペンネームです。

この同人誌をイベントで手売りしたことを機に、SNSや口コミで徐々に人気が全国へと広まっていきました。

■新稲ずなさん
「最初は無断で作っていたが、話題になるにつれ社長にも知られ『おもしろいからやってください』ということで、2018年に新しい同人誌を作って東京のイベントなどで販売した。」

人気拡大の立役者となった新稲さんですが、あくまでもファンの一人。普段は会社員として仕事をしています。


バスが到着したのは『松田ペットの倉庫』です。
ここが看板を描くアトリエになっています。ツアー客を出迎えたのは、絵師の青柳謹一さん。2025年1月、初代絵師の近藤忠男さんから引き継いだ2代目です。

■2代目・絵師 青柳謹一さん
「新潟県は雪国です。風雪に耐えた人間の目をした犬が静かにたたずんでいたでしょうか。にこやかに皆さんを迎え入れたでしょうか。人間の目をした3匹の犬をぜひ見つめていただきたい。ときには、にらめっこでもしていただきたいと思います。」

青柳さんは、穏やかで親しみのある人間の目を意識して看板の犬を描いていると言います。そしてなんと、ツアー客が看板に筆入れ!青柳さんからの大サービスに皆さん興奮気味です。

■北海道から
「自分の手が加わっていいのかという気持ち。描けてうれしい。」

■燕市から
「感動しました。まさか携われるとは、一筆だけでも携われるとは思わなかった。(Q.今後、設置されるのでは?)うわ、どうしよう。見に行きます。」

■2代目・絵師 青柳謹一さん
「ある手描きの看板の歴史、ぬくもり、それを発信するには絶好の機会。非常に意味のあるツアー、文化的なツアー。」

全国へと人気を広げ、初めて開かれた『バスツアー』。大盛況のうちに幕を閉じました。

■東京都から
「実物を見られて貴重なおもしろいツアー。皆さんと一緒に共有できて楽しい。」

■北海道から
「100%満足です。」
ページのトップへ