新潟の伝統や文化を受け継ぐ女性をピックアップするシリーズ企画「新潟の女神たち」。
今回は、村上木彫堆朱を受け継ぐ職人 鈴木都さんをご紹介。
4年前にオープンした工房兼お店の「漆工房じえむ」には、村上木彫堆朱の作品が並んでいました。
鈴木さんは、彫刻刀で模様を描く彫師。
お客さんに手彫りだとわかってもらえるよう、作品は店内で作っているそうです。
取材の日は牡丹唐草の小箱を彫っていました。
職人歴50年の師匠に厳しい教えを受けながら技術を磨いています。
小箱を仕上げるのは、塗師のお父さん。
職人歴60年の大ベテランです。
彫りから塗りまで、製作期間1カ月で完成しました。
実家はおじいさんの代から続く「川村庚堂漆器店」。
彫師のお母さん、塗師の兄といった職人一家に生まれながら、鈴木さんは村上市役所に就職します。
そんな時、おじいさんの作品に感動した他県の人からの電話を取り次ぎました。
人を感動させる村上木彫堆朱の魅力に気づき、一念発起して職人の道を志した鈴木さん。
おじいさんのように人を感動させる村上木彫堆朱を作りたいと思い、
30~40代向けのアクセサリーを作り始めます。
中でも村上木彫堆朱の特徴でもある細かい彫刻「地紋」入りのブローチは人気だそうです。
他にも普段使いできるお茶のトレーやネクタイピンもありました。
伝統を大切にしながら新しい風を吹き込んでいる鈴木さんでした。
★「漆工房じえむ」 村上市大町3-24
営:午前9時~午後4時 休:不定休
★「川村庚堂漆器店」 村上市片町5-7
問:0254-52-3423