新潟の経済を支える地場産業。
世界に誇る技術や製品が数多く存在します。
しかし、仕事の担い手が見つからず、存続が危ぶまれる企業もあります
いま、この危機的状況に立ち向かう若者たちがいます。
彼らの奮闘を追いました。
燕市でカトラリーを作り続けて111年の「燕物産」。
その5代目で取締役を務めるのが捧開維(ささげ・かい)さんです。
燕物産の特徴は自社で最後まで作りあげる一貫生産。
その工程の中ではいまだに手作業を必要とするものが多いといいます。
3年前、家業を継ぐため燕物産に入社した捧さんですが、
当時は若い職人が少なく、ショックを受けたといいます。
当時は新型コロナの真っただ中。業績は落ち込んでいましたが
職人の育成は急務と考え、28年ぶりに新卒採用を始めました。
すると、オンラインで行った説明会には合計200人ほどの応募者が。
潜在的な需要をすくい上げ、16人の新入社員が加わりました。
現在では社員の半数以上が20代~30代前半と若返りに成功。
捧さんは今後、採用活動を継続しつつ
入ってきた社員たちへの技術継承へも力を入れていきたいと語っていました。