三条市にある曹洞宗のお寺、西明寺。
ここに、アメリカ人ながら僧侶になった人がいます。
インディアナ州出身のガーヴィー・コリンさん、36歳。
祖淵春龍(そえんしゅんりゅう)という戒名も持っています。
日本が好きで24歳のときに来日。
そして27歳で出家し僧侶になりました。
今回は、そんなガーヴィーさんのお寺での一日を追いました。
早朝5時半から座禅。
およそ40分間、壁に向かって座り、精神統一を行います。
座禅の後は、仏様にお経をあげる朝のお勤め。
難しいお経もスラスラと読んでいます。
とはいえ、習得するにはかなり苦労をしたようで
お経をローマ字になおして読みやすいように工夫していました。
日本通だった叔父の影響で日本に興味を持ち、
仏教や禅にも深く感銘を受けたといいます。
大学卒業後、外国語指導助手の仕事を見つけ来日。
三条市に赴任し、日本での生活をスタートさせました。
その後、日本での生活に悩んだことがきっかけで
西明寺で行われている座禅会に参加したところ
悩みが晴れ、座禅の持つ力を知ったのだといいます。
そして、自分以外の人も仏教や座禅の力で救いたいと
27歳で出家し、僧侶になりました。
朝食が終わると佐藤住職と一緒に
月行といって檀家さんをまわり、お経をあげます。
月行が終わると作務衣に着替え、境内の掃除と、お寺での修行生活はとても忙しいです。
そんなガーヴィーさん、もうひとつの顔を持っているんです。
それが…学者。
科学技術社会学の博士号を持つガーヴィーさん。
現在、日本にいながらスタンフォード大学に所属し、研究を行っているんです。
研究テーマは「人工知能」。
人工知能の発展によって起こるリスクを考え、回避する方法を探っています。
ところ変わって長岡市、温泉地として知られる蓬平町。
ここに300年以上の歴史を持つお寺、慶覚寺があります。
ガーヴィーさんは
このお寺の住職になるため、準備をしています。
ことし3月には座禅道場の認可を取得。
住職になったあかつきには、ここで座禅会を開く予定です。
これからも人々のために努力していきたいと語るガーヴィーさんでした。
【西明寺 座禅教室】
体験時間:毎朝5時半から6時半(木曜日を除く)
毎月第1・3土曜 午後7時半から10時ころ
料金・御奉納金:1,000円(月額)
住所:新潟県三条市吉田1416
電話番号:0256-34-1320