小さな集落で、わずか数軒に向けて情報誌を書く人がいます。
まずは長岡市の川口地域、竹田集落。世帯数は7軒です。
ここで「ぼちぼちたけだ」という手書きの情報誌を書く砂川祐次郎さん(50)。
記事には草刈りなど集落で行った行事や
イベント情報
ちょっとシャレをきかせてクマの注意喚起をしたり
雪かきを応援したりしています。
年に5回ほどのペースで発行し創刊から12年目を迎えました。
集落の住民に配ると、皆さんこれを楽しみにしていたようで喜んでくれています。
中越地震で戸数が減り、元気のなくなった住民を励まそうと作り始めた「ぼちぼちたけだ」。
ぼちぼち、無理せず竹田の暮らしを楽しんでほしい。
そんな思いから作られています。
続いて、上越市安塚区にある細野集落。
山間部に位置し、世帯数は15軒。
ここで毎月1日、休まず発行されているのが「ふうきんとう」。
記事には、イノシシよけのために電気柵を設置した話題や
集落で開かれる交流会「にこにこサロン」で住民揃って脳トレに励んだ話題など
このひと月、細野集落で起きたことが全て写真つきで紹介されています。
これをたった一人で作っているのが細野集落に住む丸山新さん(74)。
取材活動に同行させてもらうと…
人手が少ない細野集落。
丸山さんは集落の一員として作業に参加しながらその合間をぬって写真を撮ります。
世帯数15軒と過疎化の進む細野集落ですが
今は新型コロナの影響で中止になっているものの、大学生に農業体験の場を提供したり
集落で管理するキャンプ場をオープンするなど、住民一丸となって人を呼び込む努力をしています。
それを逐一発信する「ふうきんとう」は、みんなのやる気の源になっているそうです。
集落の人達が前を向けるよう、これからも情報を発信し続けます。