新潟を代表する夏のイベント「長岡まつり大花火大会」。
100万人の観客が集い、空を見上げるその裏では
このひとときに魂をかける約200人の花火師たちがいます。
そんな長岡花火も、新型コロナの影響で今年も中止に…
しかし、落胆する長岡市民の思いを汲んで
新型コロナの終息を願う代替花火が打ち上げられることに。
長岡花火と同じ8月2日、3日。
▼信濃川河川敷と支所がある地域の11カ所で
打ち上げ日と会場を「分散して」打ち上げ
▼現地住民にのみ打ち上げ日時を告知
密を避けながら、なるべく多くの人に見てもらおうという
思いからこの形になりました。
その打ち上げに奮闘する花火師を追いました。
長岡花火に長年携わる小千谷煙火興業。
この日は打ち上げのための準備をしていました。
花火イベントの相次ぐ中止で売上が少ないため、今は休業して雇用調整助成金で花火師たちの給料を払い、こうして打ち上げときにだけ来てもらっているそうです。
1年以上休業し、ようやく今年5月から社員を呼びよせ今年の長岡花火に向けて作業を再開させたのですが、その途端、中止が決定。会社は再び休業に入りました。
現在、火薬庫には出番を失った花火玉が4万発以上眠っています。
瀬沼輝明社長は、花火師たちが丹精込めて作った花火玉を打ち上げてあげられるように、打ち上げ機会を作ろうと模索しています。
そして迎えた8月2日。
この日は信濃川河川敷や支所のある地域、
合わせて6カ所で打ち上げが行われます。
午後7時半、各会場で一斉に花火が打ち上げられます。
場所は違っても、みんな同じ夜空を見上げ、
長岡花火を楽しんでいます。
瀬沼社長は「今後、こういう形の花火が主流になるかもしれない。伝統は伝統として残しつつ、新しいことに挑戦していきたい」と語っていました。
「小千谷煙火興業」
小千谷市大字山谷
0258-82-2065