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2025年07月19日(土)本日の番組表

2025/07/16

いつまでも試合を見つめ続けて

長きにわたり、新潟県の高校野球をけん引している強豪同士の戦い

この夏の戦いは、中越高校に軍配が上がった。

バーチャル高校野球の放送もあるけれど、やはり好カード、

開始の1時間30分前には、早くも長蛇の列ができた。

それにしても強烈な暑さだ。

甲子園の様に銀傘があれば…。

どんなに暑くとも、リアルの迫力と、野球場の緊迫した空気感を味わいたい。

高校野球ファンの心も熱いのである。

ふと、記者席のとなりの部屋をのぞくと、両校の前監督、

鈴木さん、大井さんが小さくなった背中を寄せるように、

一緒に試合を見つめておられた。

どんな話をされているのだろうか?

どんな思いで見つめておられるのか?

将来、この部屋で現監督が同じように仲良く

文理対中越戦を観ていてほしい。

地球温暖化も、野球人口減少も、その他の様々な変化に打ち勝って、

高校野球が続いてほしい。

二人の小さな背中が、そう言っているように思えた。

今年の夏の戦いは、中越の勝ちだった。


2025/07/11

二人の監督

第2シード 北越対加茂暁星の注目の一戦は、終盤まで手に汗握る試合となった。

同門(日体大)というだけでなく、合宿所で同じ部屋、同じベットの上下対決

同じ釜の飯を食って、切磋琢磨 鍛錬の日々

そんな間柄だからこそ、負けるわけには行かない。

下馬評や、秋春の戦績からしたら、北越の優位は動かない。

でも、どんなに特別に上手い選手がいなくても、秋春に結果が出ていなくとも、

甲子園を目指した夏の大会だけは、毎日積み上げてきた鍛錬の日々が、

強豪にもひるまない力を勇気を与えてくれる。

3年生を中心に今年も必ず素晴らしいチームを作れる。

押切監督は、その事をよく知っているのだ。

北越も、昨年までとは違って、粘り強く1点、また1点と、相手投手からひねり出すように奪っていく。

綺麗に取れなくてもしぶとく、しぶとく。

甲子園をたぐり寄せるには、この粘り強さがどうしても必要だ。

押切監督の、とびっきりのエールを受けて小島監督の甲子園への挑戦が始まった。

二人の監督を包むように一瞬さわやかな風が吹き抜けた。


2025/07/10

せった試合がくれるごほうび

開会式が終わり、いよいよ甲子園を目指した熾烈な戦いが幕を上げた。

好試合が期待された、糸魚川対関根、文理対開志の

2試合はいずれも僅差の勝利で関根と文理が勝った。

大会の序盤にこうした僅差の勝利をあげたチームは、強い。

勝負強さと落ち着き

せった試合がくれるごほうびは大きいのだ。

今、目の前で繰り広げられている新向南商(連合チーム)対敬和学園の試合も1点をあらそう好試合となっている。

この連合チームの主将を務め捕手をやる山口くんは、小学生の頃からよく知っている近所の子。

連合チームの難しい舵取りをしながら、好きな野球を続けて来た。

甲子園への道は確かに遠いかもしれない。

この試合ですら勝てるかどうか?

でも

この試合が彼を成長させてくれることは間違いない。

仕事をし、家族を愛し、やがて父親となる。

『あきらめずに、最後まで頑張れ! 食らいついていけ! 大丈夫お前ならできる』

そんな言葉を、かけてあげられる優しい父親に

5回の表を終わって2対2

スタンドで応援する両親と変わらぬ気持ちで、試合を見つめる自分がいた。


2025/07/07

“ことば”に耳を傾けるとは

長く現場にいて、選手との関り方、話の聞き方が随分と変わってきたように思う。

若いころは、選手が話しかけてきてくれても、高校野球界の固定観念や、

先入観に元ずくアドバイスしかできなかったように思う。

50歳位からは、選手の言葉を聴き理解することが、出来るようになった。

相槌、復唱、要約をしながら文字通り親身になって相談に乗れるようになった。

最近は、さらに、聴くことから、傾聴できるようになってきたように思う。

『態度、表情、しぐさ』などから言葉にならない “ことば” を聴けるようになった。

年寄りの大きな武器は、こうした相手軸で話を聴きアドバイスできる余裕があることのように思うのだが…。

大会を前にして、選手は大きな不安と、葛藤の中にいる。

指導者の(部長や第三顧問も)一言一言が、大きな意味を持つ日々が続く。

夏は総力戦なのである。


2025/07/03

横断幕に込められた思い

『いいから、やれ‼』

長岡商業高校野球部の応援スタンドに掲げられる大断幕である。

応援のメッセージとしては、いささか場違いな感があるが、

当時監督であった佐藤忠行監督(現 開志学園高校女子野球部 監督)に、

由縁を尋ねると部員3人+マネジャー2人しかいない代の生徒たちが、

常に指導の中で私が言っていた言葉を、横断幕として残していったものだと教えてくれた。

コロナ禍で甲子園大会がない状況だけでなく、環境の変化や、社会の変化。

そんな野球を継続する意義を、見失ってしまいそうな中、

練習を継続し、いっさいの言い訳を排し、日々の練習に集中する。

くじけそうな心に届いた、強烈な一言

『いいから、やれ‼』

きっと最初は、冷たく響いたことだろう。

しかし、問答無用の練習が、彼らの体と心を鍛え上げていく。

きっと、やり切った選手の心には、爽やかな満足感と監督への信頼感が残ったのだろう。

それゆえの横断幕。

目標がなくなったとしても、目的を見失うことがない指導力に、拍手を送りたい。

各チームの横断幕

そこにも、選手と監督そして、チームを支える人たちの思いが込められている。

いつまでも変わらぬ心で選手たちを見守っているのだ。


2025/07/01

ヒリヒリ感を存分に…応援しています!

抽選会が終わって、今年も夏の大会が秒読みの段階となった。

選手だけでなく、保護者、OB、いや地域の日頃応援している人たちにとってもこの時期は、

ヒリヒリとした、まんじりともしない夜をおくることとなる。

監督のヒリヒリ感は、そうした関係者のヒリヒリ感とは比べ物にならない程強い。

どんなに平静を装っていても、ふとした沈黙の隙間に、

ヒリヒリとした空気となってにじみ出てしまうものだ。

笑顔と多弁も、

監督がヒリヒリ感から自身を守ろうとする常套手段であることを、

同じ経験を積み重ねてきた自分には、よく分かる。

勝ち負けじゃない負けから学ぶことが大切

解っている

そんなことはわかっているのだ!

でも…。

今日もまんじりともしないまま、秒読みの朝が来た。

監督の皆さん!そのヒリヒリ感を存分に味わってください。

いつか、ヒリヒリしたくとも出来ない日が来ます。

心から皆さんを応援しています。


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