関東信越国税局から約11億円の所得隠しを指摘された『NST新潟総合テレビ』が、20日に株主総会を開きました。一連の問題を受けて、さらなる調査を検討しているとして、退任する取締役5人に退職慰労金を贈る議案を撤回しました。

国税局から指摘された約11億円の所得隠しについて、NSTは営業担当の元社員が2018年度からの6年間に架空のCM制作などの制作費を親族名義の会社に流していたと会見で説明し、国税局の指導に従い7億900万円を納税しました。

関係者によりますと、20日の株主総会で一連の経緯について説明があり、出席した株主からは「なぜ元社員を刑事告訴しないのか」などの質問があったということです。NSTは当初、株主総会に大橋武紀代表取締役会長CEOら退任する取締役5人に退職慰労金を贈る議案を提出する予定でしたが、一連の問題を受けてさらなる調査を検討しているとして、慰労金の議案を撤回しています。