2025.11.27【特集】さよなら「コザじい」悠久山の人気者、人間だと約100歳の〝ご長寿インコ〟【新潟】
飼育員を癒やす コザじいの〝得意技〟は・・・
長岡市の悠久山小動物園で飼育されている、ご長寿インコの『コザじい』。推定年齢20歳、人間でいうと100歳という生涯を先日終えました。多くの人を癒したその愛くるしい姿を振り返ります。
長岡市の悠久山小動物園。70年以上前から親しまれ、サルやヤギなど約30種類の動物を無料で見ることができます。
なかでも人気者は-
■富沢奈々アナウンサー
「こちらが『コザじい』ですね。かわいい、結構動くんですね。」
■飼育員 池嶋康太さん
「そうですね、今起きたばっかり。」
コザクラインコの『コザじい』。
コザクラインコの寿命は平均10~15年と言われていますが、コザじいは推定20歳。人間では約100歳にあたります。
■飼育員 池嶋康太さん
「元気いっぱいで、いつもお客さんに楽しんでもらっています。(長生きの秘訣は)声をかけたり、ちゃんと愛情をこめて育てることですかね。」
コザクラインコは、色鮮やかな羽が特徴です。『コザじい』は高齢のため首回りの毛が抜けてしまっていますが、きれいな色とフワフワのフォルムがなんとも愛らしいと話題に。
■来園者
「かわいい。丸っこくてかわいい。」
普段の様子はSNSにアップされ、その愛くるしい姿を見て県外から会いに来るファンもいたそうです。
じつは『コザじい』捨てられたインコでした。
■飼育員 池嶋康太さん
「ケージに入って他の子たちと一緒に捨てられていたところを保護された。警察が保護して『飼育してもらえないでしょうか』という依頼が来て、そのままうちで飼育することになった。」
それから20年―
いまでは園内の人気者になりました。
午前9時『朝ごはん』の時間です。
メニューはインコ用の飼料とあさの実、そして欠かせないのが大好物の〝ひまわりの種〟です。
この歳にして食欲は旺盛!種の皮も器用にむいて食べていました。
日差しが出てくると『ひなたぼっこ』の時間です。
10月ごろまで、暖かい日中は外に出ている『コザじい』。
羽を温めていたら・・・
ウトウト・・・
すっかり夢の中です。
小さくなって寝る姿が見る人の心をくすぐります。
■来園者
「かわいいですね。あんまり無理しないでゆっくりしていてもらいたい。こんな老後がいいかも。」
『コザじい』のことが大好きなのは、仲間のインコも同じです。
こちらは2歳のボタンインコ、名前は『ジャイ子』。コザじいと同じ場所で飼育されていたときに、ジャイ子が猛アタック!その愛は深く、コザじいがタジタジに・・・。年の差カップルは成立せず、別々の場所で飼育されることになったそうです。
■飼育員 池嶋康太さん
「よくちょっかいを出して追いかけまわしていましたね。(恋は)実らなかった。」
コザじいは気温が下がってくると、バックヤードに戻ります。飼育員がいる部屋の中を散歩するのが日課です。
ここで、コザじいが〝得意技〟を見せてくれました。紙をちぎるのがとっておきの遊びなんです。
■飼育員 安藤央さん
「大変癒やしです。我々職員も癒やされています。」
この様子を撮影してSNSに投稿するのは、飼育員が担当。
コザじいをかわいく撮るコツがあるそうで-
■飼育員 安藤央さん
「コザじいは、右半分より左半分の方が私的にはかわいいと思っているので、そちら側(左側)を撮るようにしています。」
写真1枚にも愛情が込められていました。
みんなから愛された『コザじい』。
11月5日、老衰のため約20年の生涯を終えました。前日まで元気にエサを食べていたそうですが、突然のお別れとなりました。
■来園者
「ここに来ると毎回見ていたので、アイドル的な存在でした。いままでありがとうという感じですね。」
SNSにも多くの追悼コメントが寄せられました。
「とっても愛しいコザじい、これからもずっとずっと大好きだよ」
「ゆっくり休んでね、今までありがとう」
■飼育員 池嶋康太さん
「長い間、本当にお疲れ様でしたと伝えたいですね。多くの方に愛していただいたので『コザじい』も、とても安らかに天国に行けたと思っています。」