地震や雪の重みなどで倒壊する恐れがある「空き家」。管理されていないものも多く、柏崎市は撤去や修繕の命令に従わない持ち主への罰則を強化します。

■柏崎市 桜井雅浩市長
「しっかりと自分が所有する物件、不動産を管理していただきたい。市議会9月定例会に条例の改正案を上程する。」

柏崎市の桜井雅浩市長は6月6日、条例で管理が十分でない空き家の持ち主などへの罰則を強化する考えを示しました。持ち主が撤去や修繕などの命令に従わない場合、名前や住所をインターネットなどで公表したり、行政罰の過料を科すことなどを検討します。倒壊の恐れがある「特定空き家」が増えているため、罰則の強化にまで踏み込みました。

柏崎市が昨年度末の時点で認定している「特定空き家」は108件。そのうちの1つ、市の中心部にあるこちらの空きビルでは、5月にトラブルが発生しました。

■近くに住む人
「すごい音がしたので、車がぶつかったのかと思って外に出たら壁が落ちていた。上から何か落ちてくるのではと怖い気持ちが常にあった。」

外壁の一部がはがれ、歩道に落下。ケガ人はいませんでしたが、通行人に危険が及ぶとして法律に基づく『緊急代執行』で外壁の工事を始めました。費用は、約4000万円かかる見込みです。

■柏崎市 桜井雅浩市長
「所有者や管理者の無責任が重なり、結果的に市税を投入する形で市民に迷惑をかけている状況は看過できない。」

柏崎市は、罰則などの具体的な内容を決め、市議会9月定例会に条例の改正案を提案する方針です。