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2025.06.09“コメ増産”へ転換…農家の実情を政治は認識?「今まで何だったんだ」生産者からは不安も【新潟】

“コメ増産”へ転換…農家の実情を政治は認識?「今まで何だったんだ」生産者からは不安も【新潟】
生産者の思いは
50年以上続いた減反政策からの転換。そこに、生産者の思いは届いているのでしょうか。コメの安定供給に向け、政府はこれまでの生産調整から増産へと大きく転換する方針です。しかし、コメ作りに携わる人たちを取材すると、不安の声も聞こえてきました。

先週5日(木)に開かれたコメの安定供給に向けた関係閣僚会議。

■石破総理
「『食料・農業・農村基本計画』においてコメを増産することとしていますが、生産者・消費者双方にとってメリットのあるコメの安定供給が実現されるよう、関係閣僚は一体となって取り組んでいただくようよろしくお願いします。」

政府は、1970年代から続けてきた『生産調整』をやめ、『増産』に転じる方針を打ち出しています。〝180度の方針転換〟に、コメ農家の思いは複雑です。

■グリーンファーム清里 保坂一八社長
「今まで何だったんだと。(コメを)作らせないような形で転作も出てきて、今度はその転作をゆるめてみたいな形でなんか〝一貫性がない〟というか。」

グリーンファーム清里の保坂一八社長。今年は180haの作付けのうち、主食用米の割合を増やしました。コメ不足対策としての増産には賛成と話す保坂さんですが、方針転換には2つの大きな不安要素があると言います。

■グリーンファーム清里 保坂一八社長
「みんなで増産すれば、あふれてしまって、また単価が急激に落ちるんじゃないかという心配がまずひとつある。」

保坂さんは、コメが増えすぎた場合の輸出などの対応や、価格の暴落によって所得が減少した場合の補償など、農家を守るセーフティーネットを求めています。

そして、もうひとつの不安は-
そもそも〝増産〟が現実的に可能なのかという点です。高齢化と人口減少で農業の担い手は減り続けています。

■グリーンファーム清里 保坂一八社長
「今年も『農家辞めるわ』という農家もいる。増産にかじを切っても、すぐに増えるかという懸念も僕は持ってはいる。それぐらい農家数が減っているという形ですね、担い手がいない。」

小泉農水大臣は、増産に併せてセーフティネットについても議論するとしていますが、果たして農業従事者の実情に即した対策ができるのか、すべての農家が注目しています。
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