2025.10.21【原発再稼働】判断は最終局面へ 知事は・・・自公「県議会での意思確認」促す決議案 “可決”【新潟】
花角知事は決議案に従うのか?
柏崎刈羽原発の再稼働をめぐって、花角知事は自らの判断を示したのち『県民の意思』を確認すると明言してきました。これについて、自民党と公明党は「意思確認を県議会に委ねることを尊重する」とする決議案を、21日の県議会に提出し〝可決〟しました。
県議会は再稼働に賛成の会派が多数を占めています。知事は決議案に従うのでしょうか?
決議案は、花角知事が再稼働の是非を示した後、県民の意思を確認する手法を明らかにしていない点を指摘。確認する場として県議会を選ぶことを「尊重する」との文言で、実質的に県議会の決議をもって県民の意思確認とするよう促す内容です。
21日の県議会。自民・公明両党は提案理由を訴えました。
■自民党 高見美加県議
「花角知事が出した結論について、同じく県民を代表する立場にある県議会として真摯(しんし)に向き合い 熟議の上、県議会の意思を示すことを決意する。」
■公明党 安沢峰子県議
「公明党は、県議会に課せられたこの使命を、全力で果たしゆくという矜持(きょうじ)と覚悟を示す本決議案に心から賛同する。」
一方、野党は-
■未来にいがた 大渕健県議
「花角知事が『信を問う』とまで示していることの重みも何らくみ取らず、議会における多数を頼みに再稼働プロセスのあり方に思惑をもって誘導を図ろうとする、この決議案には賛成できない。反対する。」
■リベラル新潟 大平一貴県議
「花角知事が再稼働の是非を判断した後、県民に信を問う方法は県議会ではなく『県民投票』を選択すべきだ。」
傍聴席から怒号が飛び交い退場者も出たなか、迎えた採決。賛成多数で〝可決〟しました。
県議会からボールを投げられた形の花角知事は-
■花角英世知事
「いずれ判断したい。判断・結論をどういう形で県民の意思を確認するかは、そのときに併せて決めたい。今回は決議ということで議会としての意思が示されたので、十分それ(決議)を踏まえながら検討したい。」
決議に前向きな姿勢を見せた花角知事。
7年前の知事選ではこう述べていました。
■花角英世候補(当時)
「リーダーとして、船長として答えを出し、皆さんの信を問う。」
2025年4月の臨時県議会で、県民投票条例案を自民党などが〝否決〟した際には-
■花角英世知事
「『信を問う』とは、みなさん想像できるものがありますよね。何度も申し上げている。『信』という言葉を使えば、それは信任・不信任。存在をかけるということ。(Q.知事が信を問う方法を言わないから・・・)信を問う方法というのはみなさん想像できるでしょう?日本語として。」
ただ今日は、県議会にゆだねることも「信を問う」に含むと述べました。
■花角英世知事
「(県議会にゆだねることも)入り得るのではないか。入り得るのではないか、言葉だけの議論で言えば。それを選ぶかどうかは、これから私は考えると言っている。どうぞ、受け止めはご自由ですけど。」
反対派はこの日、県議会前で抗議活動を実施。花角知事をけん制しました。
■新潟国際情報大学 佐々木寛教授
「自公のシナリオで花角知事が12月県議会等で再稼働を決めた(場合)、県知事が新潟の県政の歴史の中で県民を裏切った知事として未来永劫(えいごう)記憶されることになる。」
県民の分断を避けたいと語ってきた花角知事。
決断の時を迎えようとしています。
■花角英世知事
「再稼働を容認する方も容認しない方もずっといると思う。どちらかに不満を持つ人は出るだろう。それは最後、致し方ないところ。」
10月末以降、最終局面に入ります。