2025.07.15【参院選|候補者に聞く③】「原発」政党公約・候補者の考えは【新潟】
政党公約を紹介するとともに候補者の考えを聞く
投票まで5日に迫った参議院選挙。「候補者に聞く」最終回は『原発政策』です。
県政の最大テーマの一つである柏崎刈羽原発の再稼働問題。政権が原発の活用にかじを切る中、4人の候補者は再稼働の是非に加え、エネルギー政策について何を語るのでしょうか。
石破政権と東京電力が『エネルギーの安定供給』を目的として進める柏崎刈羽原発の再稼働。残る焦点は〝地元の同意〟です。候補者たちは、原発再稼働、また原発そのものをどう考えているのか。エネルギー政策の観点からも問いました。
【立憲民主党・現 打越さく良候補】―――
立憲民主党は「原子力発電所の新増設は認めない」と公約に明記。一方、既存の原発については「実効性のある避難計画の策定、地元合意がないままの原子力発電所の再稼働は認めない」としています。
■立憲民主党・現 打越さく良候補
「避難計画の実効性を担保する仕組みがない。そんな状況で再稼働前のめりということはできないのではないかと思っている。」
6月、国は重大事故が起きた際の住民避難など緊急時の対応策をまとめましたが-
■立憲民主党・現 打越さく良候補
「除雪が必要というときにまず除雪ができない。まず除雪ができないと避難ができない状況のときはどうするのか、(国の対応案は)現実的になっているのかということは担保できていないと思う。国策として(再稼働に)前のめりになっているのに、検証というか実効性を担保する仕組みを設けていないっていうのは非常に無責任ではないかと(国会で)総理たちに質問してきた。」
『原発ゼロ社会の実現』を掲げる打越さん。
その道筋は-
■立憲民主党・現 打越さく良候補
「再生可能エネルギーなど、そういったことを本来は活用すべき。各国ともシフトしている。そうしたことに取り組む中で、原発ゼロに向かって進んでいくことは必要だと思う。」
再稼働に当たっては、「住民の合意」を重視すべきだといいます。
花角知事が実施に慎重意見を示し、県議会も否決した県民投票条例案については-
■立憲民主党・現 打越さく良候補
「知事の判断も(同意するしないの)二者択一になってくるわけなので、県民の意思を確認してくれと声を上げてくれた方たちに対して、それはちょっとどうなのだろうか、そぐわないのではないか。」
公示後の演説では「地域の民主的な手続きを経た合意がない限り、原発再稼働は認められない」と踏み込みました。
【自民党・新 中村真衣候補】―――
自民党は、参院選の公約で「電力需要の増加が見込まれる中、供給力確保に万全を尽くし、エネルギー安定供給に取り組む」としています。中村さんは、原発の必要性に言及します。
■自民党・新 中村真衣候補
「電気代も高騰している中で、やはりエネルギー資源を輸入だけに頼っていたら多分もっと皆さんの生活が苦しくなると思っている。今ある原発のエネルギーを使うことは、もしかしたら皆さんの懐にすごく優しくあらわれてくるかもしれない。」
政府は、2025年2月に国のエネルギー方針を改定し、原子力を『最大限の活用』すると明記。
柏崎刈羽原発については-
■自民党・新 中村真衣候補
「日本のエネルギー自給率を上げるには原発の力は大切になると思うが、県民の安心安全が確保できない限りは柏崎刈羽原発の再稼働という部分では難しいと思っている。」
避難計画など、事故時の安全の確保策は-
■自民党・新 中村真衣候補
「まだまだそのあたりをしっかりと議論しないといけない。県民の同意という部分でもまだまだ必要な部分はあるので、今すぐに再稼働というのは難しい問題だと思っている。」
花角知事は、公聴会や県民意識調査を通じて県民の意見を把握し、自ら判断を下したうえで「県民の意思を確認する」としています。
■自民党・新 中村真衣候補
「県民の皆さんの意向が一番大切になってくると思うので、県民の皆さんがどう受け取るかだと思っている。」
【参政党・新 平井恵里子候補】―――
参政党は、「多様なエネルギー構成を確保するとともに、エネルギー自給率向上をめざす」と主張。また、「次世代型小型原発や核融合など、新たな原子力活用技術の研究開発を推進」とうたっています。
まず、柏崎刈羽原発の再稼働について-
■参政党・新 平井恵里子候補
「いったんは(原発が)あるのであれば使ってもいいと思うが、廃炉にもっていく方向。そう言ってもすぐ廃炉というわけにはいかない。時間もお金も技術もかかるので、一概に絶対こうだとは言えない。今の段階で。」
原発のあり方については-
■参政党・新 平井恵里子候補
「安全性が十分に確保されて、地元の理解を十分に得られた場合に限り、今あるものを再稼働可とするが、代替のエネルギーのめどが立ち次第、それは廃炉にもっていく。」
原発に代わるエネルギーとは-
■参政党・新 平井恵里子候補
「火力もそうだし色々地熱とか水素とか、日本の技術があれば色々できると思っているし、核に関しても大型の核分裂ではなくて、核融合という技術もあるそうなので。」
県民投票条例案については-
■参政党・新 平井恵里子候補
「再稼働したいのは分かる。でも住民は生活のリスクを背負ってそこに暮らしているわけだから、もう少し良い方法があると思うが、今これだというのは私の口からは言えない。」
【政治団体NHK党・新 原田公成候補】―――
NHK党は、「避難計画、原子力損害負担、最終処分場などの課題を早急に解決し、内閣総理大臣の決断で原発再稼働を断行することを求める」としています。
原田さんは原発の再稼働について-
■政治団体NHK党・新 原田公成候補
「あるものは使って代替があるならそっちにシフトしていく。なくすという議論もお金がかかる。なくした後もお金がかかる。あるものを安全に使って、だんだんフェードアウトしていくのが現実的じゃないかなというのは議論としてある。」