教訓を未来につなぐ1日です。1964年に発生した新潟地震から、2025年6月16日で61年を迎えました。被害を繰り返さないため、新潟市では各地で当時の教訓をつなぐ取り組みが実施されました。

1964年6月16日。粟島沖を震源とするマグニチュード7.5の地震が発生。死者26人、全壊した建物は1960棟に上りました。
最大震度を観測したのは新潟市。当時の基準で震度5でした。新潟市中心部では液状化現象の被害が広がり、アパートが横倒し…。行きかう車も泥に埋まるなど、避難する人たちの行く手を阻みました。

新潟市東区では、消防による“石油コンビナート火災”の対応訓練を行いました。

61年前の新潟地震では、東区を含む新潟市内の複数の箇所で製油所のタンクが爆発炎上。約2週間にわたり燃え続けました。訓練は、震度6強の地震により屋外タンクから火災が発生した想定。タンク火災は、現在の消防装備でも消火に数十時間を要すると言われていて、放水車と化学車をつなぎ、水と泡状の薬剤を混ぜ放射する必要があります。

16日は、その手順などを確認しました。

■新潟市東消防署 阿尻豊司消防司令長
「(当時は)石油タンクがあるにもかかわらず、新潟市には化学車が配備されていなく装備が脆弱（ぜいじゃく）だった。現在は化学車も多数配備され、共同防災の組織も立ち上がっているので、次にタンク火災があったときには迅速に消火活動ができるように訓練を重ねている。」