2025.06.10【柏崎刈羽原発】再稼働の本命は6号機 核燃料の装てん開始【新潟】
6号機を先行して再稼働させる可能性高まる
東京電力は10日、柏崎刈羽原発6号機への核燃料の装てんを始めたと発表しました。2024年に実施した7号機に続く動きで、作業が終了すれば今後は6号機を先行して再稼働させる可能性があります。
10日の午前、原子力規制庁から認可されたことを受け、東電は核燃料の装てんを始めました。初日の今日は午後から装てんを開始。約2週間かけて作業を終える予定です。これにより、核分裂を抑えるための制御棒を引き抜けば、再稼働できる状態になります。
東電はこれまで、すでに核燃料装てんを終えた7号機を先に再稼働させる考えでしたが、ニュアンスに変化が-
■柏崎刈羽原発 稲垣武之所長
「(7号機は2025年)10月には“特重施設の設置期限”が来るので・・・。」
航空機衝突などのテロ対策に備えたいわゆる『特重施設』。6・7号機いずれも未完成のまま、東電は2月末に施設の完成時期をそれぞれ4~5年程度遅らせると発表しました。国が定めた設置期限の前であれば未完成でも再稼働できますが、7号機の期限は2025年10月、そのため再稼働が事実上困難になったとの見方が出ています。
一方、6号機の設置期限は「2029年9月」と4年間の猶予があります。
■東京電力 小早川智明社長
「6号機がどんどん準備が進んでくると地元の理解・判断の時期によるが、現場の安全を最優先にしながら稲垣(所長)とも相談しながら判断していきたい。」
こうして、6号機を先行して再稼働させる可能性が高まっています。
ただ、2024年11月に東電が6号機の核燃料装てんを国に申請したとき、県への通告は直前だったことから県議会から「地元軽視だ」との批判が上がった経緯があります。